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岡崎発、動画の撮影支援 ユーチューバーが市の魅力PR

廃校を使ったユーチューブの撮影現場=岡崎市東河原町の旧大雨河小の校舎で

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 全国各地の自治体がロケ地の誘致や撮影支援をする「フィルムコミッション」事業に力を入れる中、岡崎市の事業は一風変わっている。自治体では映画やテレビドラマ、CM撮影などを支援する事例が一般的だが、岡崎市ではユーチューブ動画の撮影事例が半数近くを占める。

 岡崎市は二〇一七年三月に市役所内に事務局を置きフィルムコミッション事業を始めた。主な仕事はロケ地紹介だ。制作者から「施設は決めていないが、こんな撮影をしたい」と要請を受ければ候補をいくつか挙げる。「この施設を使いたい」となれば施設管理者に許可をもらいに行く。制作者と管理者の間に立ちスケジュールの調整や現場の立ち会いもする。これまで約六十件の映像作品に協力。うち約二十五件が、岡崎市を拠点に活動する六人組ユーチューバー「東海オンエア」の撮影だった。

 東海オンエアのユーチューブのチャンネル登録者は四百七十二万人超。公開された動画の総視聴回数は四十五億回を上回る人気ぶりを誇る。「おもしろ動画」を中心に投稿。全国にファンを持ち、東海オンエアが制作した動画の撮影地を回る「聖地巡礼」を目的に岡崎市を訪れる若者も多い。

 東海オンエアのメンバーは動画のほとんどを市内で撮影する。一六年からは市の魅力をPRする「岡崎観光伝道師」に任命された。

全国のファンがどこから来たかをシールを貼って示す日本地図=岡崎市役所で

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 再生回数を稼ごうと、世間を騒がす動画を撮る印象もあるユーチューバーだが、東海オンエアは市の許可を得て、普通は立ち入れない場所で撮影することもある。市と東海オンエアの連携のきっかけは、廃校となった岡崎市東河原町の旧大雨河小学校の利用だった。

 一八年二月に大手携帯電話会社とタイアップした動画を撮影した。廃校の校舎での撮影は、市が仲介しないと実現できなかった。「階段を登り続けたい」「両開きのエレベーターを使いたい」などの要望もあり、市役所庁舎で撮影することもあった。

 市役所西庁舎の観光推進課前には日本地図が貼られ、各地から来たファンがシールを貼っている。四十七都道府県全てから訪れており、市役所でさえ観光名所になっている。事業を担当する市観光推進課の職員は「多くの人が動画で岡崎市を知って聖地巡礼などで市内を周遊してくれている。最終的に『住みたい』と思ってもらうのが目標」と力を込める。

 (鎌田旭昇)

 <ユーチューバー> 動画投稿サイト「ユーチューブ」に自作動画を投稿し、再生回数に応じた広告収入を得ている人や集団。近年、流行語大賞にノミネートされたり、小学生のなりたい職業で上位にランクインしたりしている。最近ではテレビ出演や大手企業とのタイアップ動画も増え、人気や認知度を上げている。

 

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