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「お礼の会」800人惜別 名鉄犬山ホテル、31日営業終了

「お礼の会」で得意客にあいさつする岩瀬社長=犬山市犬山の名鉄犬山ホテルで

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 五十四年間親しまれた名鉄犬山ホテル(犬山市犬山)が老朽化のため、三十一日で営業を終える。二十六日には得意客を招いた「お礼の会」がホテル内の宴会場で開かれ、従業員と顧客が別れを惜しんだ。

 お礼の会は昼と夕の二部構成で約八百人を招き、立食形式でもてなした。壇上には「五十四年間ありがとうございました」の看板。その下で岩瀬正明社長(61)が「おかげさまで名鉄グループで歴史あるホテルとして営業してこられました」とお礼を述べた。

 壇から降りた岩瀬社長の目にはうっすらと涙。取材に「老朽化と耐震化の問題があり、いつかは建て替えが必要だった。幸い、業績が好調で皆さまに惜しんでもらえる今、その日を迎えられたのはよかった。慣れ親しんだホテルなので、もちろん惜しい気持ちも多々ある」と話した。

 中部財界セミナーや地元の人たちの結婚式、家族の祝い事や会食−。公的行事から普段使いまで、ホテルは多様に利用された。

 お礼の会で犬山市の山田拓郎市長は「名鉄犬山ホテルは犬山の観光を支え、それ以上に私たちの暮らしを支えてくださった。人のつながり、思い出、喜びを育んでくださった」と感謝のあいさつをした。国会議員らも思い出を語った。

 閉館後、ホテルは取り壊されていったん更地となり、名鉄が提携した英国企業の「ホテルインディゴ 犬山 有楽苑」が二〇二一年度後半にできる。

 一方、名鉄犬山ホテルの宴会部門は、系列の名鉄小牧ホテル(小牧市中央)が引き継ぐ形を取る。十月一日に宴会場をリニューアルし、「犬山ホテルの味とサービスの継承」をうたって結婚式などでの利用を呼び掛ける。

 名鉄は宿泊需要に対応するため、犬山駅前に約百二十室の比較的値頃なホテルを新築して受け皿とする。二一年夏ごろの開業を予定している。

 (三田村泰和)

 <名鉄犬山ホテル> 犬山市犬山の木曽川沿いの遊園地跡に1965(昭和40)年に建築。名鉄が多角経営を目指して造った最初の本格的洋式ホテル。計123室に300人を収容できる。

 68年には皇太子時代の上皇ご夫妻が宿泊。72年には国宝茶室如庵(じょあん)を神奈川県からホテル隣地に移築した。その後も2億円かけて中宴会場や結婚式場を新築。87年には12億8000万円をかけて鉄筋2階建ての大宴会場を造った。映画撮影もあり、67年には森繁久弥主演の「社長繁盛記」「続社長繁盛記」、加山雄三主演「ゴー!ゴー!若大将」のロケ地になった。

 

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