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長野で不当待遇、新たな実習先探し ベトナム人のムンさん

実習先が見つからず支援を呼び掛けるムンさん(左)=名古屋市熱田区で

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 長野県内の実習先で不当な扱いを受けた元技能実習生のベトナム人女性が、新たな実習の受け入れ先を探している。知人を頼って愛知県に身を寄せ、今年三月から職場を探しているものの難航している。二十三日、名古屋市内で開かれた困窮者支援団体の会合で支援を呼び掛けた。

 「仕事、助けてください」

 名古屋市熱田区で開かれた「反貧困ネットワークあいち」の会合。マイクを握ったベトナム国籍のグエン・ティ・ムンさん(21)が、職場探しへの協力を来場者四十人に訴えた。昨年十月、技能実習生として勤めていた長野県の金属加工会社を逃げ出してから、八カ月がたつ。

 証言などによると、この会社では「フライス盤」という機械で金属を加工する実習のほか、同じ会社が経営するペットショップの仕事も無給でさせられた。朝夕の鳥の餌やりや社長宅の掃除、料理なども。掃除のしかたが気にくわないと、そのたびに激しく怒鳴られたという。

 我慢できず愛知へ身を寄せ、会員制交流サイト(SNS)で知った愛知県労働組合総連合(愛労連)へ相談したのが三月。SNSで送られた動画には、社長とみられる男性が「ばかかあ」などと怒鳴る声が録音されていた。

 愛労連によると、この動画を持ち込んだ「外国人技能実習機構」(東京)が、この会社に勤めていた別の実習生を保護した。ただ、ムンさんによると、それ以前に逃亡した実習生は「どこで何をしているか分からない」という。

 法務省によると、実習先から姿を消す失踪者は年々増え、二〇一八年は九千五十二人に上った。愛労連の榑松佐一議長は「失踪には実習先に何らかの不正があるケースも多い」と話す。

 ムンさんは三月以降、新たな実習先を探しているものの、実習対象の職種が限られるために難航している。働けず、知人に金を借りて生活費を賄っている。二年前の渡航時に抱えた借金も残る。「会社見つかるか心配」。不安そうに話す。

 (斎藤雄介)

 

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