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県内公立校の残業改善進まず 19年度目標達成困難に

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 県内の公立校(名古屋市立を除く)で「過労死ライン」とされる月八十時間超の残業をしている教員は中学校で三割、小学校と高校で一割に上り、改善が十分に進んでいないことが県教委の調査で分かった。出退勤管理を電子化するなど対策の効果も頭打ちの状況で、二〇一九年度までに小中高校で割合を「ゼロ」にする県教委の目標達成は見通せていない。

 十九日に名古屋市内であった県教委の会議で示された。昨年十一月時点で小学校は10・7%、中学校は30・5%、高校は昨年四〜九月の平均で11・7%。前年同期比で中学、高校はやや改善したが、小学校では悪化した。会議冒頭、県教委の橋本礼子事務局次長は「県、市町村、学校でさらに知恵を使っていかないと目標達成は難しい」と報告した。

 県教委が一七年三月に策定した「教員の多忙化解消プラン」は、児童生徒と向き合う時間をつくりだすことを目的に、教員の月八十時間超の残業を段階的に減らし、一九年度にはゼロとすると掲げている。

 プランの想定では、一八年度時点で小学校と高校で5%以下、中学校で20%以下になっているはずだった。小学校で状況がむしろ悪化した背景を、県教委の担当者は「英語、道徳の教科化やプログラミング教育導入など新たな教育課題が出てきているため」と分析。中学では、八十時間を超えた主な理由に「部活動」を挙げた教員が四割強に上った点も報告された。

 会議には市町の教育長や校長らが出席。稲沢市稲沢西小の沢田豊喜校長は「新学習指導要領への対応で教員の研修時間確保も必要。保護者の理解を得ながら行事縮小なども進めている」と報告した。明和高(名古屋市)の荻原哲哉校長は「多忙化解消と同時に、進学先として選んでもらうための学業、部活の実績づくりも両立させなければならない。試行錯誤が続いている」と明かした。

 抜本的解決が見通せない中、文部科学省は一月、教員の残業時間の上限を「月四十五時間、年三百六十時間」などとし、県教委の目標よりさらに厳しい指針を提示した。県教委は当面は目標設定を改めない方針で「厳しい状況だが、部活動指導員ら教員以外の専門スタッフの配置促進などにより、一歩ずつでも前に進めていく」と説明している。

 (安藤孝憲)

 

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