読書感想文を書くコツは?

2020年8月5日 05時00分 (8月5日 05時00分更新)
 学校の夏休みに、多くの子どもや保護者を悩ませる読書感想文。特に今年は新型コロナウイルス感染症の影響で夏休みが短くなるなど、焦りは大きいかもしれない。名古屋市で主に年長から高校生までを対象に読書作文教室「ことばの窓」を運営する小嶋由美子さん(49)=写真=は「構えずに気楽に取り組んでほしい」と助言する。 (成田はな)
 「時間がないと、大きなコンクールの課題図書などから手早く選んでしまいがちですが、分量や内容が自分に合っているかが大事」。小嶋さんは本選びの重要さを強調する。小学校低学年の場合などは「保護者が子どものやる気を確認し、一緒に目標を決めてから本を選べるといいですね」と話す。
 読書に慣れていない子どもにとっては、本に向かうこと自体、ハードルが高い。そこで「文字ばかりの本にこだわらなくても、絵本やマンガでも感想文を書くことができる」とアドバイスする。
 いよいよ読むときに意識したいのは、自分の感情の動き。「面白い」とか「悲しい」、「びっくりした」などと感じた場面が、感想文の柱になる。
 小嶋さんが勧めるのは、そんな場面を前半で一つ、中盤で一〜二つ、後半で一つ選び、それぞれについて自分の気持ちや意見を書いていく方法。どうしてそう感じ、そうした意見を持ったのか、自分の体験などを基に説明できると説得力が増す。場面ごとにその作業を繰り返し、一つにつなげると感想文の形が見えてくる。
 小学校低学年や、自分の意見を言葉にまとめるのが苦手な子どもの場合、保護者が対話しながら、意見を引き出すのも有効という。小嶋さんは「よく『誘導尋問みたいで、親の感想文になってしまう』と悩む声も聞きますが、子どもと本の感想を共有し、対話を楽しむ感覚でいいと思います」と話す。
 小嶋さんが重視するのは「人に伝える」という点だ。自分の意見をどう書けば相手に理解してもらえるか−。感想文に取り組む意義を「自分の体験を通して考えた意見を、文章で人に伝える練習になる」と説く。

宮崎駿監督の推薦本を紹介

 名古屋・栄の愛知県美術館ギャラリーで開催中の「ジブリの“大じゃない”博覧会」(愛知県、中日新聞社主催)では、スタジオジブリの宮崎駿監督が推薦する児童文学作品を紹介するコーナーがあり、作品ごとに思いを記した監督直筆のメッセージが展示されている。読書感想文の本選びの参考にもなりそうだ。
 宮沢賢治の「注文の多い料理店」については、冒頭で「この人の作品は、すべてたからものです。あわてて読んではいけません」とつづっている。ほかにも「星の王子さま」や「不思議の国のアリス」、「西遊記」などがあり、計三十四作品のメッセージを見ることができる。
 同博覧会は九月三日まで。入場は日時指定の事前予約制で、入場券の事前購入が必要。(問)ハローダイヤル=050(5542)8600

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