金沢−敦賀 全トンネル貫通 最後の「深山」で式典

2020年8月4日 05時00分 (8月4日 09時46分更新)

 二〇二三年春開業に向けた北陸新幹線金沢−敦賀間の延伸工事で、敦賀市の深山(みやま)トンネル(七百六十八メートル)が三日、貫通した。これにより金沢−敦賀間に十二カ所あるトンネル全てが貫通した。深山トンネルは一九年一月から掘削を進め、同年末に貫通予定だったが、途中で基準値を超える自然由来のヒ素が検出されるなどしたため大幅に貫通が遅れていた。 (高野正憲)
 建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)によると、深山トンネルは敦賀市樫曲−大蔵間を結び、敦賀駅から金沢駅方面へ約二キロに位置する最も敦賀駅に近いトンネル。西側にラムサール条約に登録されている中池見湿地があり、一五年に環境保全のために予定よりも約百五十メートル東側にルートを変更。湿地の水源となる山であることから、トンネル内に地下水が入り込まない非排水構造を採用した。
 ヒ素検出により、一九年二月から四カ月にわたり除去のため工事を停止。地質はもろく重機を中心に掘削した。今後は路盤の工事などをし、二〇年度末にも土木工事は完了する。
 式典は三日、現地坑内の金沢側出口付近であり、県や市、工事関係者、地元区長ら五十人が出席した。午前十時三十分、重機で出口部分を削ると、外の光が差し込んだ。貫通すると、関係者たちは鏡開きや万歳三唱で祝った。鉄道・運輸機構敦賀鉄道建設所の柏木亮所長は「長くはないが、環境への配慮などで内容は濃いトンネル。ヒ素が検出されて工事が止まった期間もあり、地元の方に心配をおかけした」とあいさつした。

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