コロナ拡大受け自宅療養リスク対策必要

2020年8月4日 05時00分 (8月4日 05時03分更新)
 新型コロナウイルス感染拡大を受け、浜松市内でも、入院待ちや家庭の事情などで自宅で療養したり、待機したりする感染者が出てきている。医療関係者のいない自宅では、急激な重症化に対応できなかったり、同居者に感染させたりすることが懸念され、専門家は「対策が必要だ」としている。 (坂本圭佑)
 市内では二日現在、五人が自宅療養し、七人が自宅待機している。待機は医療機関との調整のためで、七月下旬に中区でクラスター(感染者集団)が発生した直後は急増したという。
 自宅療養については、市は「感染が広がる恐れがある」(健康医療課)として原則認めてこなかった。クラスター発生後、複数の陽性者から「乳幼児を育てている」などと自宅療養を求める声が上がり、やむを得ない事情がある場合に限って例外的に認めることにしたという。
 市は自宅療養者らに対し、体温や症状の有無など十三項目を午前と午後の一日二回、電話で聞き取りし、医師に報告している。こうした聞き取りは十一日間。食事や生活必需品は知人や宅配業者に頼んで玄関先に置いてもらうなど、外出や人との接触を避けるよう求めている。
 自宅療養・待機にはリスクもある。埼玉県では四月、陽性が判明した七十代男性と五十代男性が自宅待機中に容体が急変して死亡した。同県は、軽症や無症状の患者の自宅待機を認める方針を改め、原則としてホテルなど宿泊施設での療養に切り替えた。
 浜松市の担当者は「自宅にいる感染者の容体把握は難しい。急変した場合の病院は確保しているが、現状は感染者自身に連絡してもらうほかない」と話す。
 浜松医療センター(浜松市中区)の矢野邦夫院長補佐は「患者が増加すれば自宅療養も増えてくる」とした上で「当初は軽症と判断されても一週間後に重症化する人もいる。容体の悪化を迅速に発見できる仕組みづくりが必要」と訴える。
 自宅療養・待機の陽性者に同居者がいる場合は「全員が必ずマスクを着用し、三十分ごとに手指を消毒することが大切」と指摘。陽性者は別室で過ごし、風呂は最後に入り、タオルを共有しないことも有効として「高齢者や疾患がある人は重症化しやすい。同居者を守る対策が必要になってくる」と強調した。

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