敦賀気比 快音やまず 

2020年8月2日 12時48分 (8月2日 12時48分更新)
武生商−敦賀気比 4回裏敦賀気比2死一、三塁、岡村が右前打を放ち8−0とリードを大きく広げる=福井市の県営球場で(山田陽撮影)

武生商−敦賀気比 4回裏敦賀気比2死一、三塁、岡村が右前打を放ち8−0とリードを大きく広げる=福井市の県営球場で(山田陽撮影)

  • 武生商−敦賀気比 4回裏敦賀気比2死一、三塁、岡村が右前打を放ち8−0とリードを大きく広げる=福井市の県営球場で(山田陽撮影)
  • チームを準決勝まで引っ張ってきた武生商主将の清水(左)=福井市の県営球場で(山田陽撮影)

武生商 守備の乱れ響く

敦賀気比14−0武生商
 ○…攻撃の手を緩めずに得点を重ねた敦賀気比が武生商に五回コールド勝ちした。
 敦賀気比は二回1死一、二塁から中村の右前打で先制。その後も盗塁間に敵失を誘うなどし3得点した。三回には3本の長短打で2点を加え、四回は打者12人による猛攻で8点を挙げた。
 武生商は相手先発の140キロ台の直球と変化球に惑わされ、三回の内野安打1本に抑えられた。

球筋を見て左腕攻略

敦賀気比

 敦賀気比打線の快音がやまない。五番捕手の御簗龍己は「みんなが打つ球を間違えなかった」と誇った。
 ここまで全三試合に完投。27回で防御率2・00の相手左腕の武器は、丁寧に低めを突く制球だ。そこに対応した。二回1死。岡村匠樹が7球粘り、低めの変化球を見送って一塁へと歩く。続く4長短打は甘く入ってきたところを各打者が一球で仕留めた。「低めに手を出さず、うまく捉えられた」と東哲平監督。早々と流れに乗った。
 準々決勝を終え中五日。左腕対策は徹底してきた。それを決勝が懸かった大一番で形にできた理由を2打点の御簗は言う。「やっぱり意識を持てたから。追い込まれるまで球筋を見るようにした」。各打者が決まり事を守れる力が、今の敦賀気比にはある。
 昨年十月の北信越大会。優勝候補と目されながらも春の甲子園を逃した時、主将の岡村は気付いたという。「自分たちの力が発揮できなかった。いつでも、どこでも、自分たちの野球ができないといけない」。そのために養ったのは徹底力。雪が降らなかった冬場は実戦形式の練習を繰り返し、勝負勘を磨いてきた。福井工大福井との決勝は五年ぶり。ライバル校同士による一戦は自然と気持ちが入るものだ。「良い左腕が二人いる。打ち崩して勝ちたい」と御簗。そのための自信を大勝で得た。 (谷出知謙)

良い流れで攻撃

 敦賀気比 東哲平監督
 今日は良い流れで攻撃に入れた。決勝が最後の試合。悔いのないように全力で勝ちにいきたい。

考える野球貫く武生商

 0点に抑えた一回から一転、二回以降は守備の乱れもあり失点が重なった。強豪の敦賀気比相手に五回コールド負けを喫した武生商の主将清水宰(つかさ)は「自分たちがやってきた野球ができなかった」と涙を浮かべた。
 チームのモットーは「考える野球」。監督の指示を待つのではなく、相談しながら自分たちで練習メニューを決め、試合中の配球も選手が主体になって考える。野口大輔監督が就任してから続けている方針だ。
 中学までの軟式との違いに戸惑い、清水も初めは自主練習の時間に何をしていいか分からず悩んだが、上級生の背中を見ながら自分なりに課題を見つけてきた。昨年秋に主将を任されてからは、意識的にチームの状態を俯瞰(ふかん)して見るよう心掛けた。「考える姿勢は、社会に出てからも生きる」。監督の教えを胸に刻んだ。
 この試合では、暴投など守備の乱れを突かれ、敦賀気比に序盤から大量得点を許した。強豪の前に敗れはしたものの、攻めの姿勢を貫いて四強入りを果たした。
 「選手たちはやれることをやった。準決勝の舞台で一緒に戦えたことに感謝したい」と野口監督。頂点を目指し、再び「考える野球」を磨く。 (波多野智月)

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