【石川】着物ピアニスト 早すぎる 小松の山崎剛さん 28日に事故死

2020年8月1日 05時00分 (8月1日 09時59分更新)
着物姿でピアノを手にほほ笑む山崎剛さん=今年5月、金沢市東山で(稲森輝斗さん提供)

着物姿でピアノを手にほほ笑む山崎剛さん=今年5月、金沢市東山で(稲森輝斗さん提供)

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きょうFM−N1で最後の番組


 石川県野々市市で二十八日に起きた交通事故で亡くなった同県小松市の派遣社員山崎剛(ごう)さん(46)は「男性着物ピアニスト」として各地で演奏活動していた。「皆が喜ぶ演奏を」とサービス精神いっぱいの優しい人柄で、ファンを魅了した。山崎さんの演奏とトークを収録した最後の番組が一日、野々市市のFM局「FM(エフエム)−N1(エヌワン)」で放送される。(都沙羅)
 和装がトレードマークで、JR金沢駅周辺や白山一里野温泉スキー場(同県白山市)、小松市の福祉施設などで演奏。昨年四月から始まった冠番組「GO!チャンネル」で、演奏と地元の方言を交えたユーモラスなトークを披露していた。
 事故は二十八日未明、野々市市御経塚四の市道で、山崎さんの乗用車が道路脇に停車していた大型トレーラー車に追突。山崎さんは腹部を強く打ち、搬送先の病院で亡くなった。
 「お客さんを喜ばせることばかり考えていた」。アシスタントの稲森輝斗さん(42)は話す。リクエストがあれば、不得意な楽曲でも演奏した。コロナ禍で休止していた演奏会も、八月から再開を予定していた。
 高校生の時、両親を説得し独学でピアノを学び始めた。得意なジャンルは童謡や昭和歌謡。「自分の演奏はタキシードより和装だ」と着物にこだわった。
 交流のあった金沢市の杉野ますみさん(59)は「剛ちゃんの演奏は優しく力強かった。ピアノの事なら何時間でも語った」と悔やむ。
 一日は、午前十時半から同番組で放送する。事故前日の二十七日に収録した。稲森さんは「演奏を聴いた多くの人らの感想を剛さんに届けたい。一番の供養になるのでは」と話す。
 ラジオは野々市市や白山、金沢両市の一部地域で聴くことができ、オンラインでも視聴できる。 
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 この死亡事故で、金沢地検は三十日付で、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(救護義務・報告義務)容疑で逮捕された大阪府富田林市の男(46)を釈放した。金沢簡裁に勾留請求したものの却下され、準抗告したが、金沢地裁に棄却された。

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