ロータスコンセプト(金沢市) 商品企画販売   

2020年7月28日 05時00分 (7月28日 10時28分更新)
「商品の開発を通して誰一人取り残さない社会をつくりたい」と話す蒲田ちか社長=金沢市山の上町で 

「商品の開発を通して誰一人取り残さない社会をつくりたい」と話す蒲田ちか社長=金沢市山の上町で 

  • 「商品の開発を通して誰一人取り残さない社会をつくりたい」と話す蒲田ちか社長=金沢市山の上町で 
  • 大麦を煮沸消毒し、裁断して作った大麦ストロー(ロータスコンセプト提供)
  • 最重点目標

課題 向き合う商品を


 ストローが鼻に詰まって苦しむウミガメが救出される−。蒲田ちか社長(50)がプラスチックごみによる海洋汚染の深刻さを伝える、この映像を見たのは二〇一八年四月。「このままでは海が死んじゃう」。焦りにも似た思いに駆られる中、SDGsのことを知った。
 〇四年創業。児童労働のないベトナムの農園で栽培したカカオ豆を使ったチョコレートづくりなどを主に手掛け、売り上げの一部で児童養護施設を支援してきた。十七の目標にじっくり目を通すと「これまでの取り組みが既にSDGsなんだ」と、ふに落ちた。
 プラスチックごみの削減に貢献しようと、昨年夏には石川県小松市産の大麦を使ったストローも発売。ウミガメの映像に衝撃を受け、一年がかりで準備を進めてきた。障害者の経済的自立や働きがいの向上に貢献するため、大麦を乾燥させ、カットする作業は障害者施設に協力してもらっている。
 現在は県内や首都圏のカフェやホテルで扱われており、販路は広がっている。そして新たな出会いにもつながった。捨てられるものにデザインを加え、全く違う価値を加えるアップサイクルの普及を目指す「日本アップサイクル協会」の窪井達朗事務局長が大麦ストローに興味を持ち、蒲田さんの元を訪ねてくれたのだ。
 「商品を生み出すだけでなく、社会の課題解決につなげたい」。二人の思いは一緒だった。そこで五月には窪井さんを役員に迎え、アップサイクルをプロデュースしたり、本来食べられる食品を廃棄するフードロスの解決に向け助言したりする事業を始めた。
 早速、フードロスに悩む飲食業者から新商品の開発に向けた相談を受けているほか、野球用品に使われる革の端材を活用した新ブランド「To Be glove」を立ち上げた。
 蒲田さんは「SDGsの達成を目指す」とは言わない。「呼吸するようにSDGsを実践するのが当たり前」だと思うからだ。「常に各目標と照らし合わせながら事業を進めていく。誰一人取り残さない社会に近づいていけば」と願っている。 (蓮野亜耶)

【会社メモ】 2004年創業。ハスの花をモチーフにしたグッズをベトナム、タイなどから輸入し販売していた。15年に法人化。現在はベトナム産カカオ豆を使ったチョコレート、革の端材を使ったアクセサリーなどを販売している。本社は金沢市山の上町。

 SDGs 「誰一人取り残さない」という考え方のもと、人種や性別、地域などを超えて地球上のみんながそろって幸せになることを目指す国連の目標。「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」など17のテーマ別の目標がある。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。


関連キーワード

PR情報