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リゾットやパエリヤ向き 専用米 県農試が開発 

2020年7月28日 05時00分 (7月28日 09時34分更新)
越南300号を使ったパエリヤとリゾット=27日、永平寺町の天谷調理製菓専門学校で

越南300号を使ったパエリヤとリゾット=27日、永平寺町の天谷調理製菓専門学校で

 越南300号 歯応え 実演会で好評

 調理加工専用のコメの新品種を、県農業試験場(福井市)が開発した。白ご飯ではなく、リゾットやパエリヤなどにしておいしさが引き立つ品種。家庭でのコメ消費量が減少する中、主食以外の需要拡大を狙って開発した。二十七日には、永平寺町松岡兼定島の天谷調理製菓専門学校で調理実演会があり、歯応えがしっかり残ると、県内シェフらに好評だった。 (坂本碧)
 新品種は「越南(えつなん)300号」。粘りが少なくパサパサした国の米麺用の品種「越(こし)のかおり」と、県産米「あきさかり」を交配して二〇一〇年から開発を進めた。できたイネの選抜を繰り返し、一九年度中に農林水産省に品種登録出願した。表層の粘りが少なく、粒が固いことが特徴だ。
 調理実演会では、全日本司厨士(しちゅうし)協会県本部の岡島周二さん(64)ら三人が、「シーフードのパエリヤ」「鶏肉とキノコのトマトリゾット」の二品を調理実演した。同協会員のシェフや同校学生約五十人が見守り、試食もした。越南300号の特徴を岡島さんは「だしのうま味を吸い込みつつ、歯応えを残す。食感がおいしさの一つのポイント」と説明。リゾットなどにはイタリア米「カルナローリ」が使われることが多いが、越南300号は時間がたっても歯応えが維持され、県内の飲食店などで使われることを期待している。
 県農業試験場の担当者は「福井県の魚介などおいしい食材と合わせて提供してもらい、県民はもちろん、県外から訪れる人にも食べてもらいたい」と話す。今秋には名前が付けられ、飲食店向けに試験販売される予定。今年は約二・五トンの収穫を見込んでいる。

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