発達障害者の支援再開 IT指導、金沢のNPO「安らぎの場 続けたい」

2020年7月25日 05時00分 (7月25日 05時03分更新)
アクリル板越しにビデオ会議システムの使い方を教える講師=金沢市福久東の「発達障害者支援センター パース」で

アクリル板越しにビデオ会議システムの使い方を教える講師=金沢市福久東の「発達障害者支援センター パース」で

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 IT企業のOBらでつくる金沢市鞍月のNPO法人「ケーネット知楽市(ちらくいち)」が、発達障害者に技術を教える「IT交流サロン」を再開した。新型コロナウイルスの影響で4カ月間休止していたが、6月末までに感染対策を整えた。受講者も安心して作業に夢中になれる場に戻り、学びを深めている。(高橋雪花)
 同市福久東の「発達障害者支援センター パース」。発達障害のある二十代男性が、男性講師からビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」の使い方を学んでいた。「画面共有の解除はどこで?」「上に(ボタンが)ある」。それぞれパソコンを前にした二人は、飛沫(ひまつ)感染防止のためのアクリル板を挟んで会話を弾ませた。
 発達障害者の社会参加や就労につなげようと、知楽市は二〇〇五年からパースと共同でIT交流サロンを開催。表計算ソフト「エクセル」の使い方からホームページの開設まで、さまざまな技術を教えている。現在は六人が講師を務め、県内の五人が受講している。
 密閉、密集、密接の「三密」を避けるため、再開に合わせてアクリル板を設置したほか、ウェブ会議システム「マイクロソフト・チームズ」を用い、講師と受講者の自宅をつないだ講習も始めた。
 受講者も再開を歓迎する。パースによると、自閉スペクトラム症がある三十代の男性は休止中、見聞きした物事からの刺激を過剰に感じる感覚過敏が強くなり、落ち着かない様子だった。しかし、再開で作業に没頭する中、症状はおさまっていったという。
 サロンに通う二十代男性は「再開できて本当に良かった。休止中は講師の方々がどんな状態か心配だったので、元気な姿が見られてうれしい」と語る。知楽市の事務局の小林博さん(67)は「受講者が講師と気楽に話せる安らぎの場として続けていきたい。リモートや対面、いろんな選択肢でなんとか新型コロナの時期を乗り切れたら」と話している。

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