水素補給施設福井に開所へ 来春 商用で県内初  燃料電池車用 

2020年7月23日 05時00分 (7月23日 10時18分更新)
 燃料電池自動車(FCV)向けの燃料補給施設「水素ステーション」が来春、福井市内に開所する。商用目的では県内初。FCVの普及を促すことにより、県が長期ビジョンで掲げる「二〇五〇年に二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロ」を目指す。 (山本洋児)
 杉本達治知事が二十二日、県庁での記者会見で発表した。整備予定地は、福井市灯明寺四丁目の県道(通称・芦原街道)沿い。岩谷産業(大阪市)と日本水素ステーションネットワーク合同会社(東京都)が事業主体となる。整備費三億六千万円のうち、国が一億八千万円、県が三千六百万円を補助する。
 県によると、一時間当たりFCV三台を満タンにできる供給能力がある。水素を圧縮する準備時間などを除くと、実際の充てん時間は三分ほど。県は一五年度から、水素ステーション整備に向けた可能性を探っていた。一月には杉本達治知事が岩谷産業本社を訪れ、誘致に動いていた。
 県内では昨年十二月、敦賀市に実証実験のための水素ステーションが開所している。ただ一般利用を想定していない上、太陽光発電から水素を製造するため、供給能力は二日で一台分のフル充てんにとどまる。
 杉本知事は会見で、水素ステーションの整備について「五〇年のCO2排出ゼロを目指すためには必須のポイント」と説明。「嶺北と嶺南にステーションができ、これからは普及に努めたい」と述べた。
 県環境政策課によると、水素ステーションは現在、三十一都道府県に計百三十一カ所ある。FCVの県内登録はゼロだが、全国では三千五百台が走っている。国は三〇年度に八十万台に増やす目標を掲げている。
 燃料電池自動車(FCV) 燃料の水素と空気中の酸素を化学反応させて発電した電力でモーターを駆動する。走行時にCO2を排出しない。県によると、1回のフル充てん(6500円)で650キロ走行できる。フル充てん時間は3分。電気自動車(EV)は急速充電でも40分かかる。価格は700万円ほどで国の補助金を使うと500万〜600万円で購入できる。

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