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(54)「がん保険の大切さ」 費用不安なく治療専念

2020年7月21日 05時00分 (7月21日 11時51分更新)
 がんと診断を受けて、かれこれ五年。入院や手術、放射線、抗がん剤、病院の受診やリハビリなどを絶え間なく続けてきました。これまでの治療費を考えると恐ろしくなりますが、幸い若いころからがんに手厚い医療保険に加入していたので、費用を不安に思わずに済みました。
 私が加入していた保険では、がんと診断された時にも給付される特約があり、とても助かりました。診断のためにCT、MRI、PET−CTなどの高額な検査をいくつも受けたし、入院前だけでも十万円ほどの費用がかかったけれど、カバーできました。

長期入院を乗り越えられたのは、こんな差し入れをしてくれる友人と、がん保険のおかげ


 また、入院時の給付も、がんの場合は倍額の一日二万円だったので、七カ月の長期入院でしたが医療費や個室代を賄えて、治療に専念できました。
 お見舞いに来てくれた友達に「ちゃんと保険の内容を確認しといたほうがいいよ」と伝えると、「どんなCMよりあんたに言われるのが一番説得力あるわ」と言われて笑い合った思い出があります。私の入院をきっかけに、妹たちも保険内容を見直しました。
 実際には使わなかったけれど「先進医療特約」を付けていたことも、治療選択の幅を広げるうえで心強く思いました。私たち頭頸部(とうけいぶ)がんの患者は、がんの患部にピンポイントで放射線を当てる陽子線治療や重粒子線治療が有効な場合もあるのですが、当時はどちらも医療保険の適用外で、数百万円の費用がかかりました。
 今、多くの頭頸部がんに対する陽子線治療は健康保険でカバーされます。当時は名前も知らなかった免疫チェックポイント阻害薬のオプジーボも健康保険の適用になりました。医療は日々進歩するので、それに合わせて加入している医療保険の内容を見直すことも大事かなと思います。
 一つだけ、後悔しているのは「通院保障」を付けなかったことです。保険に加入した時は四十歳でがんになるとは思わなかったし、まして地元の病院で治療できず、県外の病院に通うことになるなんて夢にも思いませんでした。今は抗がん剤治療も入院でなく通院が主流で、高速道路を走って病院に向かうたびに「通院保障、付けときゃよかった」とよく思います。
 とはいえ、がん保険のほかにも傷病手当や高額療養費制度など、さまざまな制度に助けられ、こうして治療を続けながら生きていることに感謝の気持ちでいっぱいです。(荒井里奈)

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