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琴勝峰の足腰の良さは、白鵬の若い頃のよう ほめ過ぎかもしれないが、まさに前途洋々【北の富士コラム】

2020年7月20日 21時35分

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琴勝峰(左)が突き落としで若隆景を破る

琴勝峰(左)が突き落としで若隆景を破る

  • 琴勝峰(左)が突き落としで若隆景を破る
  • 琴ノ若(右)が寄り切りで佐田の海を破る
 2日目の土俵は昨日とは違い、良い相撲が多かった。散々文句を言った甲斐があったというものだ。
 今日も佐渡ケ嶽の若手が素晴らしい相撲で共に2連勝。別に2連勝に驚いているわけではない。とにかく内容がよろしい。琴勝峰は立ち合いから出足良く攻めたが、若隆景がしぶとく残し逆に体勢を立て直して攻め返した。若手同士の攻防はなかなか見応えがあった。今度は琴勝峰が懸命に残し、体を入れ替えて九死に一生の逆転勝ちをした。
 昨日(初日)も書いたと思うが足腰の良さは、白鵬の若い頃のようでもある。立ち合いから積極的に前に出る取り口も魅力的である。少しほめ過ぎかもしれないが、まさに前途洋々の力士の出現はうれしい限りである。
琴ノ若(右)が寄り切りで佐田の海を破る
 琴ノ若も負けてはいない。巧者佐田の海に対し、逆にもろ差しになって一気に寄り切った。父の琴ノ若より相撲の速さでは、はるかに勝っている。優しい顔をしているが、芯が強そうである。祖父の琴桜の立ち合いを理想としているらしいが、誠に結構な志である。若い2人に刺激を受けて琴奨菊も元気いっぱいの2連勝。佐渡ケ嶽部屋の黄金時代が来る日もそう遠くないだろう。
 後半戦も気合の入った相撲が見られた。朝乃山は苦手の遠藤を気力で一蹴した。右差しにこだわらず、両上手を引いて寄ると、遠藤は戦意喪失。何もできずに土俵を割った。
 貴景勝もかつてのライバル阿武咲に攻め勝ち、機を見てはたき込んだ。できれば押しで攻め切ってほしかったが、まだ出足は本調子ではないようだ。とにかくカド番脱出が先決である。
 結びの白鵬は昨日、隠岐の海にヒヤリとさせられた。おそらく反省したのだろう。立ち合いの踏み込みも厳しく豊山に突き押しを許さず右四つに組み止め、呼吸も置かずに上手投げで投げ捨てた。やはり本気を出すと白鵬は強い。鶴竜の突然の休場で逆にやる気が増したと推察する。これが横綱の責任というものである。
 一方、休場した鶴竜にはあきれて物も言えない。不用意な裾払いで自滅し、苦笑いをしていたぐらいだから余裕かなと見ていたのだが、まさかの休場には俺の方が苦笑いである。それにしてもあっさりと休場するものだ。休む理由は何とでもなる。実は場所前に痛めていた所を再度やってしまった。こんなところだろう。これで休場は17場所、18場所?(実際は16場所)実によく休むものだ。おそらく休場は横綱の特権と考え違いしているのだろうか。まあよい、ゆっくり休むことである。
 それにしても展望で鶴竜の名を挙げなかったのは、私の勘の鋭さ以外の何ものでもない。われながら恐ろしい。相撲は良かったが、今日の東京都内の感染者は168人。今の私は本当を言うと、相撲よりコロナの方が気になって仕方がない。今日も元気のつく物を食べて早く寝ます。(元横綱)
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