ドラフト候補の敦賀気比・笠島投手が初回3失点も後はピシャリ DeNAスカウトは修正力を評価
2020年7月20日 10時55分
◇19日 高校野球福井大会 敦賀気比14ー3三国(敦賀市総合)
夏季福井県高校野球大会は19日、1回戦が行われ、今秋ドラフト候補の笠島尚樹投手(3年)を擁する敦賀気比が、5回コールドで初戦突破した。
大成するための能力はいくつかある。その一つが試合中の修正力。敦賀気比・笠島はその力を持っていた。序盤の崩れを見事に立て直し、チームの初戦突破に貢献した。
2点を先制してもらった直後の初回。直球を狙われ先頭打者から3連打を浴びるなど計5安打で3失点。だが2回以降はスライダー中心に組み立てる。2、3、4回をそれぞれ3人で終わらせリズムを取り戻した。4イニング5安打3失点も7三振を奪った。
笠島本人は「きょうは投球では何もいいところはない」と振り返ったが、DeNAの八馬スカウトは「今年は実戦をこなす回数が少ないことは念頭に置かないといけないですが」とした上で「試合中に修正して投げられていた。上のステージでは必要なこと」と評価した。
聖地への道が閉ざされても進化を求めた。体づくりとともに自粛期間中に取り組んだのは新球・カットボールの開発。「直球とスライダーの中間の球速帯のボールが欲しい」と握りやリリースの感覚を試行錯誤。この日も何球か投じたが「精度はまだまだ」。大会中も進化を続けていく。
▼笠島尚樹(かさしま・なおき) 2002(平成14)年12月7日生まれ、福井県鯖江市出身の17歳。178センチ、78キロ、右投げ右打ち。鳥羽小3年のときに鳥羽野球部で野球を始めた。中央中では鯖江ボーイズに所属。敦賀気比では1年春から背番号18でベンチ入り。1年夏と2年夏に甲子園を経験。右スリークオーターから投じる直球の最速は145キロ。変化球はスライダー、チェンジアップ、カットボール。遠投95メートル、50メートルは6・2秒。尊敬する選手は日本ハムの金子弌大で著書も数冊読破している。
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