戦没者慰霊 絶やさぬ 金沢市遺族連合会 県墓苑参拝へ

2020年7月14日 05時00分 (7月14日 09時49分更新)

県式典中止で25日独自実施


 金沢市遺族連合会は25日、戦没者が眠る野田山(金沢市)の石川県戦没者墓苑への参拝を独自に実施する。新型コロナウイルスの影響で7月に予定されていた県戦没者慰霊式が中止になったが、戦後75年の節目に地元の戦没者の慰霊を途切れさせず、戦争の記憶を若い世代の家族らに引き継ぐことにした。(小佐野慧太)
 墓苑にある忠霊塔前で僧侶による読経やお焼香などを行う。県戦没者慰霊式には例年、市遺族連合会から百五十〜二百人が参列していたが、今回の参拝者は三十人程度にしぼる。集団での移動を避けるため、若い世代の家族に送り迎えを頼めるよう、土曜日の開催にした。密集を避けながら、遺族会員が家族らに墓苑内の慰霊碑の由来を伝えることも計画している。
 県戦没者墓苑は明治時代に陸軍が整備。明治維新から太平洋戦争までの戦没者が合葬されている。二〇一三年まで県戦没者慰霊式の会場として使われてきたが、熱中症を防ぐためとして、県は一四年から会場をいしかわ総合スポーツセンター(金沢市稚日野町)に移した。金沢市遺族連合会は会場変更後も、多くの遺族会員が慰霊式と同じ日に墓苑への参拝を続けてきた。
 市遺族連合会は毎年夏に小学校十校余りで戦争体験を伝える活動を続けてきたが、今年は新型コロナの影響で中止が相次いでいる。今年秋には戦争で亡くなった画学生を慰霊する美術館「無言館」(長野県上田市)などを若い世代とともに巡るツアーを計画していたが、無期延期とした。
 石川県は七月二十二日にいしかわ総合スポーツセンターで県戦没者慰霊式を催す予定だったが新型コロナを考慮し一九五二年の開始以来初めて中止を決めた。

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