夏季高校野球大会開幕 降雨で5試合中止

2020年7月12日 05時00分 (7月12日 05時02分更新)
浜松商−浜松市立 3回表浜松商1死二塁、石津の適時打で先制のホームを踏む二走加藤優。捕手片山=浜松球場で

浜松商−浜松市立 3回表浜松商1死二塁、石津の適時打で先制のホームを踏む二走加藤優。捕手片山=浜松球場で

  • 浜松商−浜松市立 3回表浜松商1死二塁、石津の適時打で先制のホームを踏む二走加藤優。捕手片山=浜松球場で
 十一日に開幕した夏季県高校野球大会は、当初は県内十球場で一回戦二十二試合が行われる予定だったが、降雨による中断や中止が相次ぎ、九球場で十七試合が実施された。浜松球場では伝統校の浜松商が浜松市立に終盤の大量点で快勝し二回戦に進んだ。注目を集めた熱海・金谷・佐久間の三校連合チームは、駿河総合の猛攻の前に涙をのんだ。春の選抜に出場予定だった加藤学園は飛龍と対戦したが、試合途中でノーゲームになった。この日中止になった愛鷹と清水庵原、草薙の計五試合は、球場を振り分るなどして十二日に実施されることになり、浜松、磐田、掛川、草薙など県内十球場で残る一回戦二十七試合を予定している。今大会は7イニング制で、八回からタイブレーク制が適用される。

◆浜松商 猛打で快勝

 中盤からリードを保った浜松商が、粘る浜松市立を突き放した。浜松商は三回、石津の中前適時打、山本の左前適時打などで5点を先取。七回にも太田の2点適時打などで再び5点を奪って、勝負を決めた。浜松市立は六回に連打から4点を返したが及ばなかった。
 二回までに計6四球。例年と違う独特の雰囲気にのまれかけた浜松商の先発石津宏志投手(三年)を救ったのは、自他ともに認める「不器用」な男の一振りだった。三回に加藤優生選手(同)が放った今大会チーム初安打が、序盤に苦しんだ伝統校に流れをもたらした。
 打ち込んだのは内角へのチェンジアップ。「球速は速くない。ひきつけるイメージで、ふところで」という狙い通りの一打を契機に、チームは一挙5得点。マスク姿で動きの少ない観客や静かなスタンドが「いつもと違う重圧になっていた」という石津投手も息を吹き返し、自身の打席では加藤選手をホームにかえす適時打が飛び出した。
 田川智博監督の加藤選手評は「不器用だけど、まじめで一生懸命」。
 昨秋にレギュラーに割って入ったが「外のボールが打てなかったり、引っ張ることしかできなかった」。県大会準々決勝で敗れた秋季大会で力のなさを痛感した後、心掛けてきたのは「一つ一つ丁寧に」。新型コロナウイルスによる休校期間中も、愚直に変化球への対応力向上に時間を費やした。
 努力が確かに結実した瞬間が、4点を奪われて迎えた七回、直球狙いで立った先頭の打席。甘く入った初球の変化球に「体が反応した」。打球は逆方向の右三塁打に。ダメ押しの本塁も踏み、チームの勝利を決定付けた。
 甲子園の夢は断たれているが「だからこそ、浜商に来て良かったなと思える試合をしよう」がチームの合言葉。そのためにも「練習から雰囲気良く、たくさん笑ってやりきりたい」とはにかむ。 (酒井大二郎)

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