伝統工芸作家 旅館が支援 山中温泉・花紫で作品販売

2020年7月11日 05時00分 (7月11日 11時17分更新)
山中漆器の器を手にする生地史子さん(左)=加賀市山中温泉東町で

山中漆器の器を手にする生地史子さん(左)=加賀市山中温泉東町で

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アクセサリーなど 発表機会提供


 加賀市山中温泉の旅館「花紫(はなむらさき)」は十日、館内のショップの一角で、地元のアーティストや伝統工芸作家の作品を期間限定で販売する企画「&HANAMURASAKI(アンドハナムラサキ)」を始めた。新型コロナウイルス禍で、作品を発表する機会を失った作家たちを支援する。(小室亜希子)
 第一弾として、山中漆器の挽物(ひきもの)木地師、生地史子(しょうじふみこ)さん(37)=小松市、伝統工芸士=の作品を販売する。生地さんは山中温泉の県挽物轆轤(ろくろ)技術研修所を卒業後、伝統工芸士の佐竹一夫さんに師事。二〇一一年に独立し、那谷寺近くの工房で制作している。
 アクセサリーを中心に器など二十点を並べた。アクセサリーはサクラやナラ、クリなどを素材にしたイヤリングやピアス、ブローチなど。生地さんによると、コロナ禍で春のイベントが軒並み中止になり、夏以降の展示会も開催が見通せない状況という。
 生地さんは「ゆったりとくつろぎに来るお客さんに作品を見ていただける。ありがたいです」と話す。
 花紫は今月一日から営業を再開し、県民限定宿泊割の利用客らが訪れている。山田耕平専務(34)は「実際に手に取ってみて分かる良さがある。これを機に石川の皆さんに地元作家の作品を知ってほしい」と話す。制作風景などを撮影した動画も会員制交流サイト(SNS)やホームページで公開している。
 生地さんの作品販売は八月末まで。九月以降も作家を一定期間で入れ替えていく。感染防止のため、宿泊客のみ利用できる。

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