「弱者」避難の対策急務 要支援名簿あっても…計画作成12%

2020年7月10日 05時00分 (7月10日 05時01分更新) 会員限定
豪雨で球磨川が氾濫し、浸水した特別養護老人ホーム「千寿園」=4日午前11時44分、熊本県球磨村で

豪雨で球磨川が氾濫し、浸水した特別養護老人ホーム「千寿園」=4日午前11時44分、熊本県球磨村で

  • 豪雨で球磨川が氾濫し、浸水した特別養護老人ホーム「千寿園」=4日午前11時44分、熊本県球磨村で
 九州豪雨では高齢の犠牲者が相次いだ。近年、各地の災害でも高齢者が命を落とすケースが繰り返されている。高齢者だけの「災害弱者」世帯も増える中、命を守るためには何に注意したらいいのだろうか。専門家は「地域、行政の役割分担が必要」として、対策の抜本的な見直しを訴える。

▽自力は困難

 熊本県人吉市で亡くなった西橋欽一さん(85)、恵美子さん(82)夫婦の次女(51)は悔しさに声を詰まらせた。「私が帰省すると思って待っていたんだ」。県外に住み、四日は実家に戻る予定だったが豪雨が襲来。電話をしたがつながらず、消防に救助を要請。両親は五日、自宅一階で遺体となって見つかった。隣人によると「一緒に避難しよう」との声掛けを断ったという。
 二〇一八年の西日本豪雨では、岡山県倉敷市の真備町地区で五十一人(災害関連死除く)が亡くなり、犠牲者の約80%が七十歳以上だった。多くが自宅で死亡し、約35%が要支援や要介護の認定を受けていた。十三都県で計八十人以上(関連死除く)が犠牲になった一九年の台風19号でも、六十五歳以上の高齢者が60%超を占めた。<...

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