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高校生就活 コロナ苦境 石川県内企業の採用減 募る不安

2020年7月9日 05時00分 (7月9日 10時20分更新)
就職活動に向けて教師から面接の指導を受ける高校生(右)=8日、金沢市小立野の金沢商業高で(小佐野慧太撮影)

就職活動に向けて教師から面接の指導を受ける高校生(右)=8日、金沢市小立野の金沢商業高で(小佐野慧太撮影)

  • 就職活動に向けて教師から面接の指導を受ける高校生(右)=8日、金沢市小立野の金沢商業高で(小佐野慧太撮影)

資格試験中止「考慮してほしい」


 新型コロナウイルスの感染拡大が、一日に解禁された来春卒業予定の高校生の就職活動に影を落としている。企業は採用を減らす可能性もあり、石川県内の実業系高校の関係者は気をもむ。就職活動で生徒が自己PRする「武器」となる資格試験の中止も相次いでいることも、生徒にとって不安の種だ。(小佐野慧太)
 「在学中に金融について学び、その知識を生かした仕事に就きたいと思いました」。金沢商業高三年の女子生徒は、面接官役の教師に対して、はっきりとした口調で志望動機を伝えた。
 同校では面接指導を本格化させている。資格で自身をPRできない生徒にとって、面接での自己PR能力が採用の合否を左右する。「例年は就職と進学を志望する生徒は半々だが、今年は進学を選ぶ生徒が多い」(本田雅人教頭)。新型コロナによる急激な景気悪化が影響しているとみられる。
 「以前からお世話になっている企業からも『今年は求人を絞らざるを得ない』という声を聞く」。羽咋工業高(羽咋市)の中谷義宏教頭も、不安を漏らす。
 実業系高校の卒業生は、企業で即戦力として期待される。在学中に資格を取る生徒が多いからだが、今年はさまざまな資格試験が中止になった。
 商業系の生徒が受ける資格試験では、日商簿記検定や秘書検定などが中止に。例年、採用選考は企業による求人申し込みから二カ月後に始まるが、今年は新型コロナに伴う臨時休校の長期化を考慮して、厚生労働省が例年よりも一カ月遅い十月十六日解禁とした。それでも、中止となった資格を取得するまでの時間的な余裕はほとんどない。
 小松商業高(小松市)の山本民夫校長は「企業へのPRに有効な資格だった」と、六月に予定されていた日商簿記検定の中止を残念がる。「企業には生徒が試験を受けられない状況だったことを考慮してほしい」と語った。
 工業系の生徒も試験中止のあおりを受けている。多くの生徒が受ける国家資格の技能検定のうち、六〜九月に予定していた機械加工など五十七職種の試験が中止となった。
 石川労働局によると、今年三月に県内の高校を卒業した生徒の求人倍率は三・〇一倍。企業の人手不足などを背景に過去二十年間で最も高かった。しかし、新型コロナの影響などで、県内の五月の求人数は前年同月比で34%減少。高卒予定者の採用にも影響が避けられない状況だ。

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