配球の傾向わからず巨人混乱か…明暗分けた『情報戦』 新顔捕手の中日A・マルティネスが戦略を“無力化”

2020年7月6日 11時25分

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2回裏1死、パーラの捕ゴロを一塁に送球する捕手A・マルティネス。右は先発の梅津=5日、東京ドームで

2回裏1死、パーラの捕ゴロを一塁に送球する捕手A・マルティネス。右は先発の梅津=5日、東京ドームで

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渋谷真コラム・龍の背に乗って

◇5日 巨人4-6中日(東京ドーム)
 原巨人から奪った151個目の勝利(163敗8分け)で、目の前での長嶋超えは阻んだ。阪神(153勝165敗12分け)とともに渡り合ってきた歴史がある。
 外国人が明暗を分けた試合だった。2勝、防御率0・77だった先発のサンチェスを、原監督は3回途中で諦めた。わずか36球、この時点では2失点。早期降板の理由は、サンチェスの弱点にある。1回は2死から福田が出ると、ビシエドに四球、高橋に中前打(走塁死で無得点)。2回も2死からA・マルティネスが出ると、梅津、溝脇に長短打。そして3回は先頭の福田に打たれ、原監督は動いた。この日の走者を置いてのサンチェスは、打者5人で3安打、1四球。代えた理由はここにあった。
 「(走者を出すと)初回もそうだったしね。そういう部分では(交代が)最善の策であるということですね」と原監督は説明。不安定なセットポジションを、中日の鈴木スコアラーも見抜いており、攻略への重要点として選手に伝えていた。
 「走者が出るとコントロールがアバウトになる。四球率も高いので粘り強く」
 的確に収集された情報は、ときに勝敗を左右する。逆に巨人が梅津を崩しきれなかったのは、彼の粘り強さだけではなく、戦略の大部分が無力化されたこともある。
 最新の野球は専門のアナリストが詳細にデータを分析し、最適の攻略法を選手に提示する。対バッテリーの場合、当然ながら洗い出すのは配球の傾向だ。大切なのは「誰が投げるか」より「誰が捕るか」。配球を決めるのは捕手だからだ。初めて組むバッテリーは、それだけでもアナリスト泣かせと言われる。しかもA・マルティネスは捕手で出場2試合目。この日の巨人のミーティングは、かなり混乱したはずだ。
 サンチェスを打てた。A・マルティネスは打たれなかった。どちらにも運や実力だけでなく、情報が絡んでいる。もちろん課題は克服され、データも蓄積される。次も同じ結果になるとは限らないのもプロ野球の面白さだ。
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