「車庫飛ばし」疑いで男逮捕 浜松居住装う

2020年7月6日 05時00分 (7月6日 05時03分更新)
レッカーで押収されるトラック=5日、名古屋市南区前浜通で

レッカーで押収されるトラック=5日、名古屋市南区前浜通で

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 ディーゼル車の排ガス規制を逃れるため、車の使用地を偽って車庫証明書を申請する「車庫飛ばし」をしたとして、浜松東署と県警交通指導課は五日、電磁的公正証書原本不実記録・同供用などの疑いで、名古屋市天白区久方一、自称古紙回収業、岩田一(かず)容疑者(52)を逮捕した。
 逮捕容疑は、二月二十日、浜松市に居住していると偽って交付を受けた車庫証明書を使い、ごみ収集車の車検証を静岡運輸支局浜松事務所に申請し、交付を受けたとされる。捜査関係者によると、岩田容疑者は容疑を認めている。
 浜松市出身で、市内の土地所有者に「車庫として使わせてほしい」と頼んで東区の空き地の使用許諾書をもらい、車庫証明を申請していた。この空き地が駐車場として使われた形跡はここ数カ月なかったという。
 二〇〇二年に施行された自動車NOx・PM法は大気汚染が激しい首都圏や関西圏、愛知・三重県の都市部では、窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の排出量が多い車の登録を認めていない。署などは、岩田容疑者が同法の規制対象地域である名古屋市を避け、対象外の浜松市で車庫飛ばしを狙ったとみて調べている。
 署によると、二月中旬、浜松東署の駐車場にアニメのイラストや電飾などで装飾したデコレーショントラック(デコトラ)が止まっているのを署員が発見。不正改造などを疑い、捜査を始めた。
 県警は五日、名古屋市南区でデコトラを押収し、関連業者などを家宅捜索した。デコトラは一九九七年式で、岩田容疑者はこの車で古紙回収をしていた。

◆すでに法施行18年 最近は手口聞かず

 大手ごみ収集車メーカーによると、古紙回収に使われる小型車の耐用年数は十年弱で、販売価格は七百万〜八百万円が相場。自動車NOx・PM法が二〇〇二年に施行されて以降、新車は全て排出基準を満たしており、担当者は「規制前のタイプは既に廃車になり、ほとんど出回っていない」と指摘する。
 車庫飛ばしは、同法施行後、各地で逮捕例があるが、愛知県内の廃棄物処理業者は、最近は耳にしない手口だと打ち明ける。
 規制前の車で排ガス規制に対応するには約二百万円の装置が必要といい、浜松市でも廃棄物を収集する愛知県豊川市の業者は「廃車まで車庫飛ばしをして、費用を抑えようと考える業者もいるだろう」と語った。

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