絶品 本物「海軍カレー」 金沢の居酒屋 25歳店主は元海自

2020年7月4日 05時00分 (7月4日 10時18分更新)
海軍カレーを提供する浜崎興樹さん=金沢市彦三町の「釣亭 伝助」で

海軍カレーを提供する浜崎興樹さん=金沢市彦三町の「釣亭 伝助」で

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イージス艦の味「そのまんま」


 金沢市彦三町の居酒屋「釣亭(つりてい) 伝助」のメニュー「海軍カレー」が、人気を集めている。手掛けるのは店主で、元海上自衛隊員の浜崎興樹さん(25)。海自のイージス艦でも隊員に振る舞ってきた異色の若き料理人が、独自のカレー文化を誇る金沢で腕を振るう。(高橋雪花)
 海自で使われているのと同じ金属製のプレートに、おかずと一緒に盛られたカレー。一番人気の海軍カレーは、浜崎さんが在籍していた当時のレシピを基に手を加えた。海自時代に学んだ通り、自ら調合したスパイスを香ばしくなるまで炒めて作る。コクは抜群で、甘さの後を辛さが追ってくる。具は肉やジャガイモ、ニンジンなどを使う。
 浜崎さんによると、艦艇内では毎週金曜にカレーを食べる習慣があり、曜日の感覚を忘れないようにするためともいわれる。食べ慣れた現役の海自隊員も店を訪れては、海軍カレーを口にし「本当においしい。そのまんまだね」とうなる。
 浜崎さんは能登町出身。高校卒業後の二〇一三年に海自に入った。経理担当のはずだったが、まず任されたのは料理。作業着にエプロン姿で、仲間と隊員二百人分の料理を毎日用意する。それまでは包丁すら満足に握れず「本当はやりたくなかった」。
 入隊三年目に出会った料理長が浜崎さんを変えた。カレーを作るにも野菜からブイヨンを取るなどのこだわりよう。厳しかったが、つきっきりで教えてくれた。「料理の楽しさや奥深さを学んで夢中になった」。いつしか夢となった自らの飲食店を開くため、一八年に海自を退職。金沢市内のホテルなどで経験を積み、四月に店をオープンした。
 初めは新型コロナウイルスの影響で客が来ない日もあったが、徐々に地元客が通うようになった。メニューは創作和食が中心だが、海軍カレー目当ての客も。ボリューム満点の海鮮丼も好評だ。「落ち着いてゆっくり食べられる空間を提供している。時間を気にせず楽しんでほしい」と浜崎さん。「自衛隊の話もできますよ」と、にやりと笑う。
 海軍カレーは九百円(税別)。営業は午前十一時半〜午後二時半、午後六時〜十時半。水曜昼と日曜休み。(問)釣亭 伝助076(256)1092

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