(32)「自由な選択」期待膨らむ

2020年7月1日 05時00分 (7月1日 12時36分更新) 会員限定
訪問介護会社の社長(右)との出会いで、私の人生はより豊かになった

訪問介護会社の社長(右)との出会いで、私の人生はより豊かになった

  • 訪問介護会社の社長(右)との出会いで、私の人生はより豊かになった
 約四年前、私は訪問介護会社の社長に電話をかけ、ヘルパーが利用できず困っていると伝えた。社長は「それでしたら、うちを利用してください。一度そちらにお邪魔してもいいでしょうか」と提案してくれた。
 数日後に、社長と会う約束をしたが、話の順調さに疑問を抱いていた。何百件もの会社に電話してきた中で、これほど快く話を聞いてくれる人とは出会ったことがなかったからだ。
 社長は今までに出会ったことがないタイプの方だった。口調は介護職というより、サービスマンのように低姿勢。耳にはピアスをはめ、私はどんな人間なのかとても興味を持った。
 彼は、私の障害の状態や生活パターンなどヘルパーとしての支援に必要なことをいろいろ質問してきたが、最後にこう聞いてきた。「何かご希望がありますか」。私は「わがままかもしれませんが、月一回だけでもいいので、友達と会うなど自由に外出がしたいです」と返した。
 彼は、何やら不思議そうな表情で私を見た。そして、確認するような尋ね方で「月一回だけでいいんですか?」と聞いてきた。私は「月一回でも今まで難しかったんです」と答えた。
 「そうなんですか」と言いながら、彼は急に窓のほうを眺めた。「...

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