<検証・日野町事件>(中)取り調べ14時間「食事与えた」と看過

2020年7月1日 05時00分 (7月1日 05時00分更新) 会員限定
阪原さんが受けたとする脅迫文言「ガタガタにしてきたろうか。」などを記した公判資料

阪原さんが受けたとする脅迫文言「ガタガタにしてきたろうか。」などを記した公判資料

  • 阪原さんが受けたとする脅迫文言「ガタガタにしてきたろうか。」などを記した公判資料
 大津地裁の第一次再審請求の棄却決定文(二〇〇六年、長井秀典裁判長)は、阪原弘さん=享年七十五=が「自白」をした逮捕直前の取り調べ状況について、「昼食・夕食を与えていた」ことなどを根拠に、阪原さんが自ら自白をしたとして、「任意性が認められる」と判示していた。
 阪原さんは、一九八八年三月十二日に犯行を「自白」し、午後八時すぎに強盗殺人容疑で逮捕された。この三日前の同九日から連日、午前八時から午後十時まで、長時間の取り調べを受けていた。公判で阪原さんは、この間に県警の取調官から「襟元を持って締め上げられ」「背後から平手でほおを殴られ」るなどの暴行や、「娘の嫁ぎ先行って、ガタガタにしてきたろうか」「(親戚の男性を)手錠かけて引っ張ってきたろうか」との脅迫を受けたと訴えていた。棄却決定は、この状況をどう見たのか。
 「昼食時や夕食時には適宜休憩がとられており、(阪原さん)の希望を無視して帰宅させずに取調べを継続したという形跡はなく、午後十時ころには帰宅させており、これを実質的に身体拘束がされた状態と同視することはできない」
 東京高裁の元総括判事で弁護士の木谷明さん(82)は「朝八時から夜十時まで...

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