『殺害予告電話』で警戒態勢のタイトル戦 藤井七段の恐るべきメンタルは「必ず長く天下を取る」

2020年6月28日 21時00分

このエントリーをはてなブックマークに追加
和服で棋聖戦第2局に臨んだ藤井聡太七段(日本将棋連盟提供)

和服で棋聖戦第2局に臨んだ藤井聡太七段(日本将棋連盟提供)

  • 和服で棋聖戦第2局に臨んだ藤井聡太七段(日本将棋連盟提供)
 将棋の高校生棋士・藤井聡太七段(17)は28日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で指された第91期棋聖戦五番勝負第2局で渡辺明棋聖(36)=棋王・王将と合わせ三冠=を90手で破り、2連勝で最年少タイトル獲得に王手をかけた。第1局はスーツ姿だった藤井七段だが、この日はタイトル戦で恒例となっている和装で登場した。
【記者の目】
 棋士が大成するために必要な3要素といわれる「心技体」。このすべてに突出している藤井七段だが、なかでも勝負師の同業者から「すごい」と驚嘆の声をよく聞くのが「心」の強さ。それがあらためて示された一戦だった。
 この日の対局は瀬戸市役所に24日にあったという「殺害予告電話」を受け、警戒態勢が敷かれる中で行われた。ただでさえプレッシャーのかかるタイトル戦。常人なら影響があっても不思議ないが、藤井七段は慣れない和服ですら立派に着こなして威風堂々。結局、いつもと変わらぬ指し回しを見せた。
 岐阜市在住の囲碁界の重鎮で、杉本昌隆八段と親交のある土田正光九段(75)が、藤井七段の29連勝時に話していた言葉を思い出した。
 「周りがどんなに騒ごうとも一切眼中になく常に飄々(ひょうひょう)と自然体を貫いている聡太は、将来必ず長く天下を取る。私の兄弟弟子の大竹(英雄)さん=名誉碁聖=や石田(芳夫)=二十四世本因坊=も天下を取ったが、タイトル戦であえて夕食前に投了するなど、周りに気を使いすぎる面もあった。そんなふうだと長くは続かない。聡太の常人離れしたメンタルを見ていると期待が高まる」
 間違いなく大きな弾みとなる1勝。このメンタルがある限り、快進撃は続く。(海老原秀夫)
PR情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ