石川県内海水浴場「3密」対策は 主要21場 9カ所 開設中止

2020年6月27日 05時00分 (6月27日 10時08分更新)

七尾・八ケ崎 連絡先 記入求める


加賀・片野 海の家を予約制に


 新型コロナウイルス感染症の影響で、石川県内に二十一ある主要な海水浴場のうち九カ所で今夏の開設が見送られることが、本紙の取材でわかった。一方、開設を決めた海水浴場では海の家やシャワーの利用を制限するなど密集や密接などを避ける工夫を凝らす。七尾市の八ケ崎(はちがさき)海水浴場は感染者が出た場合に備え、来場客に名前や連絡先などを書いてもらうことを決めた。(阿部竹虎)
 県が二〇一九年度に水質検査を実施した二十一の主要海水浴場の関係者に取材した。
 金沢市から近い内灘海水浴場は、運営する内灘町が開設の見送りを決めた。担当者は「不特定多数の客がトイレや室内シャワー、更衣室を利用するため感染の恐れがある。浜辺が約三・五キロと長く、感染者が出た場合に人の動きを追うのも難しいため」と話す。大学の夏休み短縮で監視員の学生アルバイトを確保しづらいことも影響した。
 千里浜海水浴場(羽咋市)も開設しない。昨年は約一万三千人でにぎわったが、運営主体の千里浜浜茶屋組合の山田俊一組合長は「更衣室やシャワーで感染が広がるのを最も懸念した。毎年続いてきただけに、開催できないのは残念」と悔しがった。
 一方、開設を決めた海水浴場はさまざまな「コロナ対策」を講じる。
 七尾市の委託を受けて地元の町会が運営する八ケ崎海水浴場は、市の指導で、全来場客に名前と居住する都道府県名、連絡先を書いてもらう。市の担当者は「万が一、感染者が出た場合に感染経路を調査するために必要」と説明。同市内のマリンパークや松島では確認の難しさや客の多さなどから同様の対策を取れないため、開設が見送られた。
 ほかには屋内施設を閉鎖したり利用制限したりして「三密」を避ける対策が目立つ。鉢ケ崎(はちがさき)(珠洲市)は海の家と室内シャワーを閉鎖する。袖ケ浜(そでがはま)(輪島市)と恋路(こいじ)、五色ケ浜(ごしきがはま)(能登町)はシャワーやロッカーの数を間引く。
 加賀市では片野海水浴場が海の家利用を予約制に。本来の定員は六十人ほどだが、最大でも四十人ほどに制限して密集を避ける。橋立海水浴場は海の家入り口に手指の消毒液を置く。
 海水浴場が開かれるかどうかにかかわらず、海に遊びに来る人はいるとみられる。開設しない内灘海水浴場でも、町は看板や防災行政無線を通じて水難事故防止を呼び掛ける。
 一方、徳光、小舞子両海水浴場(いずれも白山市)は、密集のリスクはあっても海に遊びに来る客の安全を守るには開設して監視員を置いたほうがいいと判断した。市の担当者は、男子高校生が死亡する水難事故が今年起きたのを踏まえ、「周辺で離岸流に巻き込まれる恐れがあり、しっかり監視していく」と話す。

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