対局の光景、物々しく 感染対策して将棋中継
2020年6月26日 16時00分 (6月26日 16時00分更新)
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新型コロナウイルスは、テレビの将棋番組にも影響を及ぼしている。歴史と伝統ある「第七十回NHK杯テレビ将棋トーナメント」(Eテレ、日曜午前十時半)は四月に始まったが、五月に中断。今月十四日、七週間ぶりに再開されたが、感染対策を講じた対局の光景は異様な雰囲気を醸し出した。コロナ収束までの一時的な措置だが、しばらくは“異変”の対局を楽しむしかないようだ。
(山岸利行)
「見えない敵と戦っているようだった」。十四日の放送を見た日本将棋連盟の関係者は、こう印象を語った。
収録があった東京・渋谷のNHK放送センター。通常は和室のセットに花や駒の置物、脇息(きょうそく)などが配置され、棋士は座布団に座って勝負に挑む。この日の放送では「感染防止のため特別なセットで収録しています」とのテロップが表示されたように、従来とは一変。谷川浩司九段と中村太地七段がマスク着用で椅子に座り、将棋盤を挟むようにアクリル板が二枚配置された状態で対局した。
解説スタイルにも変化が見られた。従来は解説の棋士と司会の二人が大盤を挟んで画面に映っていたが、この日は距離をとって、画面上は森内俊之九段だけが映って解説する場面が多か...
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