「牢屋にいるようだった」 コロナ禍 県内留学生振り返る 

2020年6月26日 05時00分 (6月26日 09時35分更新)
生活や就職活動への不安を話す徐さん=福井市の福井大文京キャンパスで

生活や就職活動への不安を話す徐さん=福井市の福井大文京キャンパスで

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 収入ゼロに 就活不安も


 
 新型コロナウイルスの感染拡大は、県内に住む留学生にも暗い影を落とした。アルバイトができなくなったため貯金を切り崩し、再来日の保障がなく帰国もかなわない。不安を抱えながら過ごした四月からの二カ月間を、学生の一人は「牢屋(ろうや)にいるようだった」と振り返った。 (藤共生)
 福井市の福井大文京キャンパスに通う大学院二年の中国人留学生、顧淳祉(こじゅんし)さん(24)はこの二カ月間、複数のアルバイト先が休業を余儀なくされるなどして収入がゼロになった。仕送りはなく奨学金は昨年で終わっていた。貯金を切り崩して生活。今はアルバイト先が営業を始め、なんとかめどが立った。
 大学から外出自粛の通知を受け、二カ月間ほぼ部屋にこもりきりだった。「二日に一回、買い物に出掛ける際の十五分間が唯一の幸せだった」。来県して三年目。一年間で帰国する留学生が多いため「他の留学生とのつながりが少ない。しゃべる相手もおらずむなしかった」と孤独の日々を振り返った。
 大学院二年の徐世雨(じょせう)さん(24)も複数のアルバイト先からの収入が減って困った一人だ。中国の実家もコロナ禍で収入が減り、仕送りは期待できなかった。既に一年半以上、家族には会えていない。航空機のチケット料金は高騰。帰国しても再来日がかなうかどうか不透明だ。
 徐さんの現在の心配事は就職活動の成り行きだ。日本で就職試験を受けてきた。面接はすべてオンラインだった。不況になる見通しと言われる中で「内定がもらえるのかどうかとても心配」と不安を募らせている。
 留学生を支援する福井大国際課の林真理子課長は「少しずつアルバイトも始まってきたが、先が読めないので支援が難しい」と頭を悩ませる。今も留学予定だった約五十人が来日できず、遠隔授業を受けているという。「今後入国する学生もいるが、管理人らが感染を恐れてアパート探しが難航することも考えられる。(現在は来日後に自主隔離措置を取るため)理解を求めたい」と話していた。

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