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リオ金・大野将平と重なる潜在能力…コロナで消えた高校日本一から五輪の道 大学から再出発

2020年6月24日 13時54分

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コロナ禍を乗り越え、大学で日本一を目指すと語る羽田野

コロナ禍を乗り越え、大学で日本一を目指すと語る羽田野

  • コロナ禍を乗り越え、大学で日本一を目指すと語る羽田野
  • 昨年のインターハイで奮闘する羽田野(右)(本人提供)

柔道男子66キロ級 羽田野啓太(四日市中央工高3年)


 新型コロナウイルスの猛威は高校柔道界のホープも打ちのめした。四日市中央工高(三重)の羽田野啓太(17)は2年時のインターハイ男子66キロ級で8強入り。今年は満を持して全国制覇を目標に掲げたが、3月の全国高校選手権、8月のインターハイは中止となった。卒業後は東京都内の大学へ進学予定。関係者がリオデジャネイロ五輪金の大野将平(旭化成)とも重ね合わせる大器は、取り損ねた日本一へ再出発する。
 筋骨隆々の羽田野の肉体に底知れぬ潜在能力が宿っている。全日本選抜体重別選手権2位の実績がある四日市中央工高の弓矢竜太総監督(47)は「とにかくセンスがいい。技も切れる。例えるなら丸山城志郎(ミキハウス)、大野将平のよう」と語る。丸山、大野とも必殺の内股で一本勝ちを量産し、昨年の世界選手権ではW優勝した。偉大な柔道家になれる素材だと羽田野を評した。
 生まれながらの柔道家だ。実家は愛知県豊川市内で「羽田野道場」を営む。2人の兄の後を追うように3歳で畳に上がると、放課後は道場で柔道に打ち込んだ。父・剛さんの教えは「(左右)両方もって技をかけること」。見せ掛けだけの姑息(こそく)な技は厳禁。柔道の基本を徹底的にたたき込まれた。
 才能は高校で花開く。羽田野は「中学までは55キロ級。それくらい体が小さかった。高校で筋トレにも力を入れるようになって力強くなった」と言う。現在の階級は66キロ級。筋肉のよろいをまとうことで、得意の担ぎ技の威力が倍増した。2年時のインターハイでは8強に進出。今年は専門誌で優勝候補に挙げられるまでに成長した。
 想定外のコロナ禍で目標とする高校日本一は消えた。一時は練習すらできなくなった。羽田野も「ライバルに勝ちたいという思いで練習してきた。正直、やる気がなくなった」と落ち込んだが、現在は部活動も再開され、次のステップへと少しずつ歩み出している。
 「今は走り込んで体力をつけること。苦手な寝技も練習したい。大学ではしっかり中心選手として活躍したい。高校では日本一になれなかったけど、大学では日本一になりたい」
 国内の66キロ級には丸山、阿部一二三(パーク24)ら世界トップの選手がそろう。目指す「日本一」の称号を手に入れたとき、五輪も夢ではなくなる。
 ▼羽田野啓太(はだの・けいた) 2003(平成15)年1月29日生まれ、愛知県豊川市出身の17歳。168センチ。柔道男子66キロ級。得意技は背負い投げ。父が営む道場で幼少期から柔道に打ち込む。中学で全国大会の出場経験はないが、四日市中央工高(三重)で急成長。19年インターハイでベスト8に入った。3兄弟の末っ子で、長男・航(愛知県警)は同じ四日市中央工高時代に60キロ級インターハイ2位の実績がある。

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