(52)「久々に一緒に食事」 3人の思いあふれ幸せ

2020年6月23日 05時00分 (7月8日 11時22分更新)

ランチをしながら、柴田さん(左)、三宅さん(右)との打ち合わせに話が弾む

 私が顧問を務める猫舌堂(本社・大阪市)の柴田敦巨(あつこ)社長と三宅達彦副社長が先日、岐阜市近郊の私の自宅に来てくれました。
 猫舌堂は、がん患者、高齢者など嚥下(えんげ)機能に問題のある人たちが食べる喜びを取り戻せるようにデザインしたカトラリー(スプーン、フォーク)をネット販売する会社。商品開発や広報なども三人で話し合って進めてきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で、打ち合わせもオンラインになって、会えたのは四カ月ぶりです。
 当たり前のことだけれど「実際に会って話すのは全然違う」と実感しました。オンライン会議でも十分に話し合えていたつもりだし、移動時間がかからない便利さも魅力なのですが、同じ場所にいると、伝わってくるものの大きさが違います。三密防止のため、私と柴田さんは横並び、三宅さんは少し離れて座りましたが、お二人の醸し出す雰囲気や思いが体に染み込んできました。
 PR用のネット動画の企画について、私と柴田さんが楽しくおしゃべりしていたら「二人でにぎやかに食べているところを撮影しよう」なんてアイデアが出ました。いただいたケーキを三人で食べて、私が「一緒に食べているとおいしいし、もし食べられなくてもこの場に一緒にいられるのがうれしい」と言ったら、そこからチラシのキャッチコピーの議論が進みました。お昼は「名古屋めし」として知られる鉄板ナポリタンを私が作ったのですが、それをネタにまた話が盛り上がりました。
 「食べることのバリアフリー」を目指す会社なので、食事はアイデアを生み出す貴重な時間。いつもは一人のご飯を三人で食べるのは本当に幸せで、互いのいろんな思いがあふれて、有意義な打ち合わせになりました。患者会の仲間たちともオンライン以外ではなかなか会えませんが、また会合が再開されれば、きっと生身の対面に深い感慨を覚えるだろうと思います。
 新型コロナウイルスが完全になくなるのは難しいだろうし、十分に気を付けて共存していく「新しい生活様式」が必要になってきました。オンライン会議も活用しつつ、実際に会って話す機会を積極的に取り入れて、私なりの生活様式を整えていきたいものです。(荒井里奈)

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