浜松市動物園 中心街に開園 100種超飼育

2020年6月20日 05時00分 (7月20日 14時45分更新)
動物園と浜松城天守閣跡を結んだ空中ケーブル(浜松市提供)

動物園と浜松城天守閣跡を結んだ空中ケーブル(浜松市提供)

  • 動物園と浜松城天守閣跡を結んだ空中ケーブル(浜松市提供)

◆メス象 浜子、人気の的

 浜松市動物園は1950(昭和25)年に開かれた「浜松こども博覧会」の動物コーナーをもとに、静岡県内初の動物園として開園しました。
 戦後の焼け野原からようやく復興の兆しが見えてきた当時、世界の動物を生で見ることができる動物園は、夢のような場所でした。
 今の浜松城公園の辺り(浜松市中区松城町・元城町)にできた動物園は、浜松駅から約1㌔と近く、交通の便も良かったことから、浜松市内をはじめ、県内外から多くの来園者でにぎわいました。
 当時の人気の的はタイから来たメス象で、「浜子」と名付けられました。乱杭渡りやラッパ吹きなど、13種類の芸を覚え、来園者に披露してくれました。
 53(昭和28)年には、当時としては珍しい空中ケーブル(モノレール)が動物園と浜松城天守閣跡を結びました。空中ケーブルは、天守閣が再建されるまでの数年間運営されました。
 開園当初30種類ほどだった展示動物は、翌年には79種365点になりました。
 61(昭和36)年、世界的にも珍しいシマウマと九州産トカラ馬の混血ホーブラが誕生しました。この頃、ライオンの2代目浜男、市子夫婦は、日本一の多産を誇りました。77(昭和52)年以降、浜松市動物園のダチョウの繁殖技術は日本一に輝きました。展示動物の種類は年を追うごとに増え、81(昭和56)年には101種367点になりました。
 園内では、クジャクやホロホロ鳥が放し飼いにされていました。時には園の外まで飛んでいくこともあり、近くの人を驚かせました。家の庭に舞い降りたクジャクが羽を広げたかと思うと、いつの間にか動物園に戻っていったことが懐かしいと教えてくれた人もいます。
 子供から大人まで多くの人に愛され、市民の憩いの場であった動物園は、83(昭和58)年、今の浜松市の舘山寺総合公園(浜松市西区舘山寺町)に移転しました。

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参考文献:「動物園半世紀の歩み」浜松市動物園

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