(31)調整つかない訪問介護

2020年6月17日 05時00分 (6月17日 11時38分更新) 会員限定
高校時代の筆者。ヘルパーがなかなか使えず、外出時は母が付き添ってくれていた

高校時代の筆者。ヘルパーがなかなか使えず、外出時は母が付き添ってくれていた

  • 高校時代の筆者。ヘルパーがなかなか使えず、外出時は母が付き添ってくれていた
 介護人材不足が懸念されているが、困っているのは高齢者だけではなく障がい者も同じだ。もちろん、私も例外ではない。
 私がヘルパーを利用し始めたのは中学生のときだった。当時は母が訪問介護の会社と調整を行い、派遣してもらっていた。だが、母は「希望する日時が空いていなくて、全く予約できない」と嘆いていた。
 私の希望日には利用できず、会社の空き状況に私が都合を合わせた。それでも中学三年間で、利用できたのは数えるほど。高校卒業後は、訪問介護の会社との調整を私が自分で行うようになった。だが私の望む日、望む時間に、私の体を理解して介助ができるヘルパーを派遣してもらうことはかなわなかった。
 「申し訳ありませんが、希望する日程の派遣はできません」
 友人たちと遊びに出かけるために、何カ月も前から依頼していた時でさえ、訪問介護の会社に直前で断られることもあった。そのたびに、友人たちに「ごめん。また、遊べなくなった」と謝りの連絡を入れていた。「障がい者が自由な生活を送れないのは仕方がないことなんだ」。次第に、そう自分に言い聞かせるようになっていった。
 インターネットで新しい訪問介護の会社を探し続けた。数十件、数...

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