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名古屋グランパスOBの大岩剛さんが解説 アウェーの難しさと攻略の極意とは…

2020年6月17日 10時54分

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鹿島前監督の大岩さん

鹿島前監督の大岩さん

 J1リーグが7月4日に再開され、名古屋グランパスは清水戦(アイスタ)に臨む。グランパスは今季開幕節までアウェー16戦連続未勝利(ワースト3位タイ)と苦戦しており、攻略が鍵を握る。リーグ元年から今季開幕節までアウェーチームは勝利37%、引き分け17%、敗戦46%とやや不利な傾向だが、そもそもアウェーはなぜ戦いにくく、どう臨むべきなのか。グランパスOBで鹿島前監督の大岩剛さん(47)に聞いた。
 独特な雰囲気、不慣れな芝生、ホームとは異なるピッチと観客席の距離感…。大岩さんはいずれもアウェーの厳しさと認める。一例としてグランパス時代に難所だったカシマスタジアムを挙げ、サポーターが生み出す雰囲気や戦績に言及した。
 「戦績が悪かったし、サポーターがつくり出す雰囲気に嫌な印象を抱いていた。負けや大敗が積み重なると、嫌だなとなっていった。ブーイングはアウェーチームの攻撃時にやったり、レフェリーに対してやったり。ジャッジがぶれる可能性が無きにしもあらず、ですから。逆にそういう雰囲気をつくり出したら、ホームチームにとっては思惑通りなんです」
 大岩さんがグランパスに所属した1995~2000年前期、カシマスタジアムでのリーグ戦は無得点試合3度を含む4戦全敗。大岩さん自身、独特な雰囲気に慣れる感覚はなかった。グランパスの同所でのリーグ戦初勝利は08年8月、16度目の挑戦でのことだった。
 03年に鹿島へ移籍し、カシマスタジアムがホームとなってからは強みに感じた。「雰囲気を相手が嫌がっていると、手に取るように分かることもあった。サポーターが厳しい目で見ているというか、どんなことをしてでもアウェーチームにプレッシャーをかけていた」。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で国外戦を経験したことでも、ホームの優位性を認識するようになった。
 優勝を狙う上では、アウェー戦でも勝ち点の確保が欠かせない。では、指揮官時代には、どう攻略したのだろうか。
 「いつも以上にアグレッシブにいく姿勢を監督自ら出さなくてはいけないと思っていた。前半開始のホイッスルが鳴った瞬間から、そういう姿勢を相手に植え付けるように意識していた。選手自らがアグレッシブな姿勢を見せるよう持っていかないと。ギリギリの局面での勝敗は細かい部分で分かれるから」
 参考としたのは、鹿島時代に指導を受けたオリベイラ監督らブラジル出身の指揮官たちだ。「表現すること、喜怒哀楽を表に出すことを求める。そうして一緒になっていくこともある。独特の持っていき方があって勉強になった」。選手時代の学びを、監督として生かしていた。

◆昨季グランパスのアウェー事情
 グランパスは今季開幕節・仙台戦(ユアスタ)を1ー1で引き分け、16戦未勝利を継続中。リモートマッチ(無観客)となる清水戦の結果次第で1998年4月~99年4月に市原(現千葉)、17年9月~18年8月にG大阪が記録したJ1ワースト記録に並ぶ。
 グランパスは昨季J1最低のアウェー2勝と苦しんだ。開幕節・鳥栖戦(駅スタ)を4ー0、第3節・G大阪戦(パナスタ)を3―2と連勝したが、その後は15戦7分8敗と暗転。ホームの得失点差プラス4(22得点18失点)に対し、アウェーはマイナス9(23得点32失点)と苦戦。32失点のうち後半が62・5%(20失点)にのぼった。
 優勝した2010年の12勝5敗を筆頭に09~19年度のJ1アウェーで勝利が引き分け、敗戦を上回ったのは5度。だが、ここ4季連続で敗戦が最多だ。昨季J1では、得失点差マイナスは12クラブ。アウェー勝ち点の上位6クラブは、すべてリーグ6位以内に入った。

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