ホテル海望の逸話 形に 創業130年を前に LINEで募集
2020年6月13日 05時00分 (6月13日 11時19分更新)
「どんなの届くかワクワクする」
新型コロナウイルスの影響で六月末まで臨時休館となっている七尾市・和倉温泉の「ホテル海望」は十三日から、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で、旅館にまつわる思い出や逸話などを募集する。十月の創業百三十年を前に、これまでの歩みを振り返り、新たな一歩を踏み出す契機とする。(稲垣達成)
新型コロナウイルスの影響で六月末まで臨時休館となっている七尾市・和倉温泉の「ホテル海望」は十三日から、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で、旅館にまつわる思い出や逸話などを募集する。十月の創業百三十年を前に、これまでの歩みを振り返り、新たな一歩を踏み出す契機とする。(稲垣達成)
一八九〇年に「海望館」として創業し、一九六七年に現在のホテル海望を開業。コンベンションホールをレストランに改装するなど、多様化するニーズに応えてきた。
旅館のかたちは変わっても、おもてなしの根幹は変わらない。「旅館はお客さんとのコミュニケーションを創造する場。そこは百三十年たっても変わっていない」。総務部長の宮田清孝さん(33)は力を込める。
四月中旬から臨時休館となったが、全国のリピーター客らから励ましの電話や手紙が届く。「再開したら泊まりに行きます」「大変な時期ですが頑張って」。気遣いの言葉に接するたび、これまで培ってきた歴史の重みを感じている。
だが、従業員は高齢化が進み、宿泊客との心温まる逸話は伝承でしか残っていないという。「形として残すにはこのタイミングしかない」と宮田さん。四月からホテルでインターンシップ(就業体験)に励む嵐全弘(まさひろ)さん(22)=自由学園最高学部=と企画した。
宿泊客に限らず、元従業員やホテルに出入りしている業者らからも広く募る。嵐さんは「ホテルに届く手紙を読むと、お客さんとのコミュニケーションを大事にしてきたことが伝わる。どんなエピソードが届くのかワクワクする」と期待。厳選し、九月四日にホテル海望のホームページで公開する。
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