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戦わずして2年連続3冠の夢散るも…愛知・桜花学園高の朝比奈あずさが気付いたバスケ愛「バスケが本当に好きなんだと実感できる時間にもなった」

2020年6月9日 23時43分

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朝比奈あずさ

朝比奈あずさ

◇羽ばたけ中部勢


 女子バスケットボールの朝比奈あずさ(16)は昨年、1年生ながら愛知・桜花学園高でベンチ入りし、全国高校総体(インターハイ)、国体、ウインターカップの3冠達成をコート上で経験した。「さあ今年も」と意気込んでいたさなかのコロナ禍。当初は戸惑ったが、競技と距離を置いたことでバスケ愛がいっそう強くなっている。
 夏のインターハイが中止となり、戦わずして2年連続3冠の夢は散った。「昨年は先輩に助けられながら、とてもいい経験をさせてもらった。今度は私が後輩にいい経験をさせてあげたいと思っていたので、大会の中止は残念」
 U17W杯につながるU16アジア選手権も中止となり、成長に弾みをつける場を失った。愛知県の緊急事態宣言を受け、チームは4月中旬から全体練習を控えた。その後は国が緊急事態宣言を解除した5月中旬に練習を再開するも、けがをしないよう強度は抑えている。
 「こんなに長い間、本格的な練習ができないのは初めて。バスケができるのは当たり前じゃないと気付かされた。今はバスケをできることがありがたく思える。バスケが本当に好きなんだと実感できる時間にもなった」
 小学2年で競技を始めてから、長期の休みを取った記憶がない。戸惑いもあったが、学校の宿題に集中したり、インターネットで映画やスポーツを見たりと普段とは違う、余裕を持って過ごす毎日も悪くなかった。
 「長い時間、ゆっくり寝ることもできるし」。そう言って笑みをこぼす表情に、自粛生活のストレスはあまり感じられない。むしろ、非日常を受け入れて楽しんでいるようでもある。
 性格がおっとりしているからだろうか。チーム一の長身でも、その体格を生かしてガツガツとゴールへ向かうタイプではない。広い視野から、フリーの味方へパスを送るプレーをよく見せる。ただ、それは自身が目指す姿とは異なるようだ。
 「ゴール下でパスを受けたら、どんなディフェンスが来てもシュートまで持ち込むのがセンターの役割。そのためにもっとスキルを磨き、ぶつかり合いに負けないよう、もっと体を強くしたい」
 入学当初は今より10キロも細かった。世代別日本代表に選ばれる逸材も、チーム練習でいつも先輩たちにはじき飛ばされていた。「食べて、体重を増やさないと」。朝昼晩の食事では仲間より50グラム多いご飯を茶わんによそった。体幹、ウエートトレーニングも積極的に取り組む。
 最大の強みは「けがをしたことがない。寝れば疲れは取れる」と言う丈夫な体かもしれない。将来を嘱望される高校2年生は日本一のチームにもまれ、黙々と着実に地力を伸ばしている。
 ▼朝比奈あずさ(あさひな・あずさ) 2003(平成15)年10月20日生まれ、横浜市磯子区出身の16歳。185センチ、75キロ。ポジションはセンター。U13に選出されて以来、U16までの世代別日本代表を経験。競技生活を終えるときに幅広い選択肢から次の人生を決めたいと考え、バスケットボール以外の技能を身につけようと今は大学進学を希望する。

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