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新型コロナ 温泉街 おもてなし模索 あわら安全、満足度両立   接客や食事、入浴に対応

2020年6月8日 05時00分 (6月8日 09時42分更新)
来館者の体温を測定し、ビニールカーテン越しに応対するスタッフたち=あわら市のホテル八木で

来館者の体温を測定し、ビニールカーテン越しに応対するスタッフたち=あわら市のホテル八木で

  • 来館者の体温を測定し、ビニールカーテン越しに応対するスタッフたち=あわら市のホテル八木で
  • 1列おきの使用に制限したロッカーを消毒するスタッフ=あわら市の清風荘で

 全国的な新型コロナウイルス感染拡大を受け、四月から多くの旅館、ホテルが休業していたあわら温泉(あわら市)に客足が戻りつつある。営業再開に当たっては、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)などが示した指針に沿って、規模や業態を考慮して各施設で対応を検討。大浴場の入場制限、食事はバイキング形式からセットメニューへ切り替え−。コロナ対策での新たな生活様式を踏まえたおもてなしを模索する温泉街を取材した。(北原愛)
 「いらっしゃいませ、ようこそ。ただ今、検温をお願いしております」。建物の入り口に消毒液を置き、非接触式の体温計を手にしたスタッフが、来館したマスク姿の家族連れに呼び掛けた。ホテル八木では五日の営業再開時からチェックインの際、客の体温測定を始めた。フロントで氏名などを自署してもらうのは取りやめ、予約時の氏名、住所、電話番号をビニールカーテン越しに確認する。
 六日時点で、芦原温泉旅館協同組合に加盟する十四施設(来春再オープン予定のべにやを除く)の半数に当たる七施設が営業を再開した。県境をまたぐ移動はまだ一部自粛を求められており、ほとんどが予約状況をにらみながら土日中心に営業。例年と比べると県内客の割合が高い。
 全旅連の対応指針の大きな柱は「三密」回避と、消毒の徹底だ。ホテル八木の八木司常務(39)は「一番気を使うのは食事時。最大八十席のレストランは利用を半分に制限し、お客さまが入れ替わる度に座席の裏側までアルコール消毒します」と話す。掃除の時間は格段に増えた。
 六日に宿泊客の受け付けを再開した清風荘は、自慢の大浴場のロッカー利用を一列おきに制限。同日朝は、スタッフが消毒液を含ませた布ですべてのロッカーを拭き、空けておく所には使用禁止の札を立てた。バイキングは中止し、懐石の配膳回数も半分以下の三回まで減らした。客との接触機会を減らすため、提供時の説明も簡略化せざるを得ないが、お品書きの記載を充実させた。
 五日に再開した白和荘のおかみ、立尾清美さん(57)は「アットホームな接客がうちの売りだが、コロナ対策でお客さまとの距離が変わると、どうなるのか」と懸念。マスク越しの接客に、もどかしさを感じる。
 清風荘の伊藤由紀夫社長(57)も「お客さまの安全・安心と満足度をどう両立させるか、手探り状態だ」と話す。六、七両日の客の反応やスタッフたちが気付いた点を集約し、新たなおもてなしの在り方に反映させていくつもりだ。

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