〈記者の目〉藤井聡太七段 「大成長+風」の方程式 最年少挑戦記録樹立の要因

2020年6月5日 11時43分

このエントリーをはてなブックマークに追加
最年少タイトル挑戦を決め、記者会見で話す藤井聡太七段

最年少タイトル挑戦を決め、記者会見で話す藤井聡太七段

  • 最年少タイトル挑戦を決め、記者会見で話す藤井聡太七段
 17歳の成長曲線はやはり桁違いだった―。4日に最年少タイトル挑戦を決めた棋聖戦決勝トーナメント、そして挑戦権獲得まであと2勝としている王位戦挑戦者決定リーグ(中日新聞社主催)。藤井聡太七段の両本戦での快進撃を見ると、昨年までより“1段上のギア”を手に入れたように映る。
 転機は昨年9~11月の王将リーグだろう。なかでも、勝てば挑戦権獲得という最終戦の広瀬章人八段(33)戦で喫した苦い敗戦。あの時の悔しさこそが、藤井七段のさらなる大成長のバネとなったと推察する。師匠の杉本昌隆八段(51)も断言していた。「あの経験は必ず生きてきます」と。
 これまで数々の記録を更新してきた藤井七段。“将棋の神様”に愛される天才少年には、時に不思議な風が吹く。最年少プロデビューの時もそうだった。三段リーグの最終日、1戦目に負けて自力昇段が消えた時、何とライバルも次々敗れ、奇跡的に自力が復活。これを見た時、杉本八段はこう語ったものだ。「こういう状況になって藤井が負けたのを見たことがありません」
 今回も予感はあった。コロナ禍でいったんは諦めざるを得なかった最年少挑戦の夢が、緊急事態宣言が5月25日に全面解除されたことで急きょ復活。あの時を思わせる風が吹いていたからだ。
 思えば、三段リーグ1期抜けの後はあの29連勝があった。「大成長+風=大躍進」という方程式が成り立つとしたら―。8日からの棋聖戦五番勝負には、次なるドラマを期待したい。(海老原秀夫)
PR情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ