「春野山の村」が今月末で終了 浜松

2020年6月5日 05時00分 (6月5日 05時03分更新)

NPOスタッフからまき割りのこつを学ぶ児童。春野山の村は、市内の小学生の宿泊体験にも使われた=2017年6月22日、浜松市天竜区春野町杉で

 野外活動施設「春野山の村」(浜松市天竜区春野町杉)を運営するNPO法人「はるの山の楽校」が、施設での宿泊事業と、野生鳥獣肉(ジビエ)の加工販売を今月末で終了する方針を決めたことが分かった。イノシシの豚熱(CSF)の感染拡大に加え、新型コロナウイルスの影響による宿泊利用客の激減が追い打ちをかけた。
 施設は新型コロナの影響で四月中旬から休業し、五月二十二日に再開したが、春から秋のスポーツ合宿、企業研修などの予約がほぼキャンセルになった。
 NPO法人の山下太一郎理事長(72)は「コロナが収束せず、先行きが見通せなくなった」と説明した。団体利用の回復が見込めない中、光熱費や人件費はかかり、事業継続が難しいと判断したという。「債務が少ないうちに、たたんだ方がいいとの思いになった」と話す。
 CSF感染の広がりで、イノシシやシカの解体加工施設の仕入れも春先から滞っていた。感染が確認された個体の半径十キロ圏内で捕獲された野生動物は、流通の自粛が求められ、猟師は土に埋めて処分している。コロナ禍で、販売先となる飲食店の売り上げが振るわないことも響いた。
 NPOは昨年十一月、市の交付金を活用し、マウンテンバイク(MTB)の専用コースを敷地内に開設した。MTB事業はスタッフの人数を絞り、来年春まで継続する。
 施設は、市内の小学生が中山間地域で学ぶ宿泊体験の場にも使われてきた。市の担当者は「何らかの形で事業が継続できないか支援を検討したい」との意向を示している。
(島将之)

 <春野山の村> 標高500メートル、43ヘクタールの敷地に最大500人収容の宿泊施設や体育館、イベント広場を備える。もとは県施設で林間学校などに利用されたが、県が運営から手を引き、地元有志でつくるNPO法人が買い取って2012年から自主運営している。ジビエ解体加工施設は16年に開設。19年度の宿泊利用客は約1000人。

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