川北中・窪田さん 全国最優秀に サイバー攻撃を分析

2020年6月4日 05時00分 (6月4日 05時03分更新)
中高生情報学研究コンテストで最優秀賞に輝いた窪田靖之さん=川北町川北中で

中高生情報学研究コンテストで最優秀賞に輝いた窪田靖之さん=川北町川北中で

  • 中高生情報学研究コンテストで最優秀賞に輝いた窪田靖之さん=川北町川北中で

情報学研究 専門家並み


 川北町川北中学校三年の窪田靖之さん(14)が、情報処理学会(東京都)主催の「中高生情報学研究コンテスト」で最優秀賞を獲得した。特殊なソフトで自宅のコンピューターにサイバー攻撃をおびき寄せ、その履歴を分析してインターネットの危険性を検証した。審査員は「専門家並みの高度な技術と知識で、中学生の研究とは思えない内容」と激賞する。(平井剛)
 コンテストは三月に金沢工業大で開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で発表会が中止になった。審査はオンラインで行われ、全国から応募があった個人・団体六十二組の研究内容が審査された。
 窪田さんの研究テーマは「ハニーポットを使用した攻撃の観測と考察」。悪意を持ったハッカーを誘う甘いわな(ハニーポット)の働きがあるソフトを自宅のボード型コンピューターにインストールし、いつ、どこからサイバー攻撃を受けたか分かるよう履歴を残す仕掛けを施した。
 昨年七、八月の一週間の実験で十万二千九百六十一件の攻撃があり、IPアドレスで通信相手の国籍を解析すると、アイルランド74%、オランダ13%、ドイツ8%と欧州が九割以上を占めた。日本からの攻撃は無かった。窪田さんは「インターネットは常に世界中の危険にさらされていて、セキュリティー対策が欠かせない」と結論づけた。
 コンテストの特別審査員を務めた文部科学省初等中等教育局の鹿野利春教科調査官(57)は「情報セキュリティーの専門家が使うようなツールでサイバー攻撃の特性を明らかにした」と評価。「一般家庭のサーバーに毎日これだけ攻撃が来ることを考えると、膨大な情報を有する行政や企業は相応の対策を講じる必要がある」と強調する。
 窪田さんは小学二年の時に本がきっかけでコンピューターに興味を持ち、金沢工業大の教育プロジェクトに参加してプログラミングを学んできた。サイバー攻撃とおぼしき不正なアクセスログを過去に何度か見つけ、今回の研究に至った。「実際におとりを仕掛けたら、どれだけ攻撃が来るか興味があった。一週間で十万件以上もあるとは思わなかった」と驚く。
 窪田さんを指導してきた同大の出村公成教授(56)は「彼はコンピューターへの熱意が人一倍すごい。将来はスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツのような世界的なイノベーターになってほしい」と期待する。
 窪田さんはプログラマーやシステムエンジニアを目指している。「子どもたちが偽のサイトにだまされないよう、インターネットが安全に使える環境を整備したい」と話している。

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