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<文化彩々> また図書館で

2020年6月1日 16時00分 (6月1日 16時00分更新)
 就職や転勤で何度か引っ越しをしたが、どの市町村にも図書館はあった。ふらりと足を向け、本を自由に手に取り、司書に質問する。それが当たり前だと思っていた。
 新型コロナウイルスの感染拡大と緊急事態宣言で、四月ごろから図書館が相次いで臨時休館となった。機能が大きく制限される中、名古屋市守山区の志段味図書館は、掲示板で地域に情報を提供し始めた。手洗いの励行や心身を健康に保つ心得をつづったチラシを張り出したのだ。
 張り出したのは情報だけではない。折り紙の花やこいのぼりで、掲示板をにぎやかに飾った。道路に面した窓に動物のぬいぐるみを並べ、「また図書館で会おうね」とのメッセージを添えた。利用者に会えないもどかしさの中で前を向く職員のアイデアは、利用者や通行人から「温かい気持ちになる」と好評だった。
 五月下旬、予約資料やおすすめ本の貸し出しを再開した同館を訪ねた。入場は一組ずつに制限、本を自由に手に取ることはできない。それでもマスクを着けた親子連れやお年寄りが次々とやってきて、職員と笑顔で言葉を交わし、本を受け取っていた。図書館は人と人が通じ合う場所でもあると、あらためて教えてもらった。その「当たり前...

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