ユニホーム素材のマスク 大ヒット

2020年6月1日 05時00分 (6月1日 05時03分更新)

◆浜松のレワード 約14万枚販売

新たに開発したユニホーム素材を使ったマスクについて説明する中山透・営業統括部長=浜松市南区のレワードで

 高校野球のユニホームなどを手掛ける「レワード」(浜松市南区)が開発したユニホーム素材で繰り返し洗って使えるマスクが、インターネット通販を中心に人気を集めている。一枚千百円で、四月下旬の発売から約十四万枚が売れた。新型コロナウイルス感染拡大によるユニホーム需要減の危機を、技術とアイデアで好機に変えた。
 つるりとした触感で光沢のある表地に、細かなダイヤ柄が刻まれている。「実はこれ、聖光学院のユニホームシャツにも使っている素材です」。マスクの企画に携わった中山透・営業統括部長が、自社で製作した福島県の野球名門校のシャツを指さした。
 同社は日本高校野球連盟に加盟する全国約四千校のうち約千校のユニホームを手掛ける。今年は新型コロナの影響で部活ができなくなり、「新入部員の数が定まらない」などと受注が激減。既に関連商品を納めていたため春の選抜高校野球中止の影響はなかったが、本来書き入れ時の春季に大きな打撃を受けた。
 「大リーグチームのユニホームメーカーがマスクをつくり始めたそうだ」。マスク事業開始のきっかけは得意先からの電話だったという。「うちでもできるんじゃないか」。三月中旬、中山部長を中心にチームを組み、隣接するグループ企業の縫製工場と一緒にサンプル作りに取り掛かった。
 マスクは飛沫(ひまつ)の拡散を防ぐため三層構造。表地は通気性と速乾性に優れたユニホームシャツの布、口にあたる部分にジップジャケットの裏地のメッシュ素材を採用し、その間に、シャツのボタン部分に入れる目の細かい芯地を流用した。二週間かけ改良を重ねた。
 三月末に完成。大手通販サイト「アマゾン」やスポーツ店で四月二十日ごろから販売を始めたところ、数千枚があっという間に売り切れた。五月には注文が殺到。アマゾンの「スポーツ&アウトドア」部門で一時、ランキング一位を獲得した。
 布地の縫製などは工場職員らによる手作業で、レビューでは「きれいな生地でとても丁寧に作られている」「見た目が良くて息苦しさがない」などの高評価が並んだ。五月二十五日に裏地に制菌素材を使った新商品も発売した。
 中山部長は「予想を超えた反響に驚いている」としつつ「球児たちが動きやすく着心地の良いユニホームづくりにこだわってきた技術や精神が宿る商品。評価されているのは単純にうれしい。これをきっかけにレワードという会社を知ってもらえれば」と話した。
(酒井大二郎)

 <レワード> 1973年創業の野球ユニホーム専業メーカー。本社は浜松市南区新橋町で従業員は48人(2018年)。年間売り上げは20億円(同年7月期)。少年野球から社会人野球まで、ユニホームデザインの企画や販売も手掛ける。

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