ロジンバッグに触れなかった投手も…コロナ用心の線引きは難しい

2020年5月31日 10時30分

このエントリーをはてなブックマークに追加
試合途中にロジンを触る山本=ナゴヤドームで

試合途中にロジンを触る山本=ナゴヤドームで

  • 試合途中にロジンを触る山本=ナゴヤドームで

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って


 われわれが球場に入るときは、受付でIDカードを見せ、社名と氏名を書く。そこに3月以降は健康に関するチェック事項が、そして5月下旬にはサーモグラフィーによる検温が加わった。これも新様式。やろうかやるまいか…。僕は毎朝、心の中で迷っていることがある。
 2日で16投手が登板した。記者席から見ていた限り、ロジンバッグにほとんど触れなかった投手が1人だけいた。
 「阿波野コーチからも必要以上に触らないようにって話もあったので…。聞くと気になってしまうんですよね。だから練習では極力、触らないようにしていますが、開幕すればそうはいかないと思います。マウンドでのリズムや間合いなんかで、ないと困りますから」
 柳に聞いた。無意識ではなく意識の行動だが、継続は難しそうだ。マウンド付近に置くロジンバッグは、両チームの共有だ。多い人なら2、3球に1度は触る。ロジンバッグが特別危険ではないのだが、何もやらないよりはやる方がいいという考えがある。雨中戦のように、各投手がズボンのポケットに入れるのが第1案。ボール交換するように、投手が代わるたびにロジンバッグも交換するのが第2案。対して第3案は現状維持。そもそも選手はキャッチボールをするし、グラウンドに出ればマスクはしない。言い出したら切りがないという考えだ。
 ここで冒頭の受付の話に戻す。僕の中での小さな葛藤は、社名と氏名を用紙に書くボールペンだ。僕は潔癖どころかずぼらな人間なので、コロナ前は迷わず用意されているペンを使っていた。ところが、コロナ後は少し違う。自分のペンをかばんから出すかどうか、考えた上で用意されたペンを使っている。つまり、結果としては第3案の現状維持なのである。過敏と思われるのは少し恥ずかしい。だけど鈍感は許されない。そして、どこに線を引くかという判断基準が、最も難しい…。

関連キーワード

PR情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ