県サッカー界へ恩返し 元Jリーガー奥野さん指導へ意欲

2020年5月30日 05時00分 (5月30日 13時38分更新)
テクニカルダイレクターに就任した奥野さん=福井市の県サッカー協会で

テクニカルダイレクターに就任した奥野さん=福井市の県サッカー協会で

  • テクニカルダイレクターに就任した奥野さん=福井市の県サッカー協会で
 県勢初のJリーガーで、大宮アルディージャ(現J2)で選手、指導者として長く活躍した奥野誠一郎さん(45)=丸岡高出身=が、県サッカー協会のテクニカルダイレクターに就任した。本年度から小中高校生世代の選手と指導者の育成を担う。「福井のサッカーを強くする」。決意を込めて宣言した。 (谷出知謙)

 丸岡高を卒業後、一九九三年に横浜フリューゲルスに所属。九八年から大宮に移るとセンターバックとして輝いた。十年間プレーし、二〇〇四年のJ1昇格などを経験した。現役引退後もジュニアユースの監督やトップチームのコーチなどを務め、指導力を磨いた。
 日本協会は本年度から、指導者と選手育成の専任者を設ける都道府県へ支援を始めた。県内にJリーグチームがなく全国的に選手強化が遅れた背景も踏まえ、県協会はこれに頼った。白羽の矢が立ったのが奥野さんだった。「僕は福井でサッカーをして、技術よりも人間性が磨かれた。恩返しの思いだった」
 今後は県や各地区のトレセンで指導し、指導者向けの講習会などを開く。県内の各チームにも赴き、指導を行う予定。単年契約だが、「日本サッカーの育ての親とされる人を福井でも探していた。三年はお世話になりたい」と県協会の西村昭治専務理事。県内で元Jリーガーによる長期的な指導は初めてで、奥野さんの技術や精神面での指導に期待する。
 奥野さんにとって、二十年以上在席したチームを離れる大きな決断だった。「将来的には福井で指導をすると決めていた」。高校卒業後から長く地元を離れており「まずは福井の現状を把握して、そこからスタートしていきたい」。第一線で経験した知見を故郷へ還元していく。
 十年近く、Jチームの育成機関で養った指導力は福井に新風を吹き込むだろう。奥野誠一郎さんが見る、指導者と選手にとって大切なこととは−。

押しつけず 個性大事に


 「指導者は押しつけるやり方は良くない。選手には個性があって、年代が幼くなるほど個性を磨かせたい」。子どもの成長には、毎日何かを吸収したいという思いが大切。「今日は何を教えてくれるのだろうとか、ワクワクした気持ちが大事。そんな風に思える指導をしてほしい」と願う。
 土地の風土も選手の育成に関わりがあるという。「大宮は東北と関東などとの連結の地。サッカーだと中盤の選手がよく育つ」。まずは故郷の良さを知り「福井らしい選手」を発掘、育て上げていく。 (谷出知謙)

関連キーワード

PR情報

福井発の最新ニュース

記事一覧