休校中の課題に工夫 記事活用で社会に関心

2020年5月28日 05時00分 (5月28日 17時03分更新)
 三月から続いた休校で、各学校で教科書に沿った課題が出される中、新聞記事を使い、ひと味違った課題を用意した教員たちがいる。社会に横たわる問題を考えるきっかけづくりや進路対策など、狙いはさまざま。その一部を紹介する。(福沢英里)

【小・中学校】見出しの言葉は?

 愛知県一宮市の神山小学校では休校中、学校のホームページに、学習クイズ「神山おうち教室」を掲載。脇田恵主幹教諭は、おうち教室の課題に新聞学習を取り入れた。
 愛らしい動物たちの写真が目を引く、中日新聞の写真企画「アニまるっと@東山Zoo」から出題。低学年でも挑戦できるように、メキシコウサギの写真に吹き出しを付けるなどの工夫で「家族で考えてみましょう」と投げ掛けた。
 高学年向けには、見出しに入る言葉を、記事と写真から考えさせる問題も。「新聞の見出しは読み手を引きつける工夫がある。作文のタイトルを考えるときのヒントになれば」と話す。
 名古屋市桜田中学校で社会科を担当する原雅和教諭は「新型コロナウイルス感染症の記事を読み、さまざまな角度から世の中を眺め、考える機会にしてほしい」と課題の一つに新聞記事を加えた。
 周囲の視線に悩む感染者の苦悩を伝える記事や、希少になったマスクがテーマの一面コラム、「中日春秋」などを題材に選んだ。「見出しや文章中に入る言葉を考えさせる問題は、記事を読まざるを得なくなる。家庭学習への意欲を刺激したかった」と話す。

【高校】交通、観光… 意見は?

 建設業に関わる就職や進学希望が多い岐阜県関市の関商工高校建設工学科。浅野伸保教諭は、東海環状自動車道の関広見インターチェンジ(IC)と山県IC間の開通を伝える記事を二、三年生の課題に選んだ。四月に学ぶ予定だった、社会基盤工学や土木施工の単元に合わせた。
 「記事を読めば、社会基盤整備のメリットだけでなく、用地取得などで近隣住民の理解を得るのに時間がかかることも分かる」。このほか、日本を訪れる外国人観光客の増加を報じる記事を読み、どのような社会基盤の整備が必要か、考えをまとめる課題も出した。
 三年生は今後、進路を決める大切な時期。「休校で進路指導が十分ではない。記事には最新の動向やデータがある。自身の進路や希望する職業に関連した記事を参考にしてほしい」と新聞活用の意義を説明する。
(5月28日付 中日新聞朝刊16面より)

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