能登高生 じっくり進路探究 休校中にオンライン授業

2020年5月28日 05時00分 (5月28日 12時30分更新)

オンライン会議上で進路探究の授業に取り組む松森映さん(左上)や生徒ら


職業選択や働く意義話し合う
 能登町の能登高校は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で今月末まで休校が続く中、インターネットを利用した全八回の進路探究の授業に取り組んでいる。生徒が自宅からオンライン会議に参加し、将来の職業選択や働く意義について意見交換。教員らは「休校期間中をマイナスではなく、自宅で自分とじっくり向き合う時間として生かしたい」と話している。(加藤豊大)
 二十五日朝、誰も登校していない地域創造科二年の教室で、担任教員の松森映(あき)さん(25)がパソコンの画面越しに生徒三十一人と授業に臨んでいた。この日は将来職業を選択する際に重視することを話し合った。
 事前に生徒らがネットを通じて取り組んだワークシートでは「自分の個性を生かしたい」「人を幸せにすることを見つけたい」といった意見が上がった。松森さんはそれらを紹介した上で「他者への貢献を通じて仕事のやりがいは生まれるはず。可能性を広げるような決断をしてほしい」と呼び掛けた。
 授業は、休校期間中の今月十二日から週に二回ほどのペースで、今月末まで八回実施。同科(本年度から地域産業科に改称)の一、二年生計五十八人が学年ごとに参加する。「休校中に学習の遅れを少しでも取り戻すことも大事だが、せっかくのチャンスと捉えて普段の学習ではできないことに生かしたかった」と松森さんは狙いを説明する。
 生徒は毎回事前に「進路を決断するために高校生活で何に取り組めば良いか」「社会で活躍する人らはどんな思いでどんな能力を発揮しているか」といった、将来に関わる問いに答えるワークシートに取り組む。実際に働く人の声も知るため、さまざまな職種で活躍する人らを取り上げたテレビ番組やインタビュー動画も閲覧した上で、授業に臨む。
 授業を通じて、生徒らに変化も生まれている。地域創造科二年の中谷考耶(たかや)さんは「動物の飼育員に興味があったが、考えをまとめるうちに地元の宿泊施設で働きたいとも思うようになった。自分の良いところを生かして後悔しない選択をしたい」と話した。
 町などが進める「能登高校魅力化プロジェクト」のスタッフとして授業に関わる、町地域おこし協力隊の木村聡さん(45)は「これまでこんな仕事がしたいと漠然と考えていた生徒らが、こうして社会に貢献したいと少しずつ具体的に考えるようになった。自分で将来を選ぶ力を身に付けてほしい」と語った。

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