「CHASE」福田、代打の極意実践 球種絞り込み一振り勝負
2017年6月6日 02時00分
交流戦2カードを3勝3敗で滑り出した。連敗スタートから初勝利を挙げたのが1日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)。4点目をたたき出したのが、代打福田永将内野手(28)の右犠飛だった。その一振りをチェイスする。
6回無死一、三塁
代打に不可欠な要素が2つある。準備と決断力だ。勝負は1打席。ストライクを待つ余裕はないため、必然的に一振り勝負になる。
交流戦は苦難の幕開けだった。2試合で31安打を浴び、17失点。ソフトバンク打線が猛威を振るい、最悪の3連敗スタートも頭をよぎっていた。表のヒーローが8回途中まで1失点と好投した先発の鈴木なら、裏のヒーローが福田だった。
6回。ゲレーロの中前打で3点目を奪い、なおも無死一、三塁。ソフトバンクは先発中田に見切りを付け、6番の森野に左腕の飯田をぶつけてきた。
初球のフォーク
中日ベンチも福田を代打に送る。その初球、130キロのフォークが外角低めに沈む。プロ11年目。バットで生きる男は、決して簡単ではないこのボールを右翼フェンス際まで運んだ。三塁からビシエドを迎え入れるのに、お釣りが出る飛距離。文字どおりに「一振り」で仕事を果たした。
打席に向かう福田は、まず相手の球種を絞り込んだ。飯田の持ち球は直球、フォーク、スライダー。「状況的にフォークの確率が高いと思っていました」。3点差。もう1点も与えたくない相手は犠飛すら避け、内野ゴロか、三振に仕留めたい。読みは的中したが、難しいコースに落ちた。
「右方向を意識」
「引っ張りにいかず、右方向への打球を意識していました。あの球を引っかけにいかなくてよかった」逆らわず、逆方向にという意識の一方で、頭の中では冷静に状況を分析していた。
「追い込まれると厳しくなる。最悪、ゲッツーでもOKというぐらいの気持ちでいました」
相手の内野は前進守備だったから可能性としては低かっただろうが、内野ゴロで併殺打になったとしても、三塁走者が返るのなら構わない。
「ある程度は割り切りが必要。全部の球種、コースを追いかけたら打てませんから。相手投手の置かれた状況や調子、自分の力量を考えて狙い球を絞りました」
高い代打成功率
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