【龍の背に乗って】楽天・ハーマン証言「与田さんこそ本物のコーチ」

2019年3月25日 02時00分

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与田監督(中)と言葉を交わすハーマン(右)=17日、草薙球場で

与田監督(中)と言葉を交わすハーマン(右)=17日、草薙球場で

  • 与田監督(中)と言葉を交わすハーマン(右)=17日、草薙球場で
 ピンチに陥る。マウンドに投手コーチが来る。そのときにかける言葉は3つに大別される。
 「何やってんだ。ストライクくらい取れ」と叱責(しっせき)するのがAタイプ。「ちょっと肘が下がってるぞ」と指摘するのがBタイプ。Cタイプは「打たれるのを怖がらなくていい。おまえらしく腕を振っていけ」と激励する。
 僕が投手ならAは論外。「頼むから来ないでくれ」と心から願う。Bには「それ、今じゃなきゃダメですか?」と言いたい。目の前に打者がいる。苦しいときに欲しいのは、技術のアドバイスより心を奮い立たせ、落ち着かせるひと言だ。
 「与田さんこそが本物のコーチだ」。楽天で勝利の方程式の一角を任されているフランク・ハーマン。ハーバード大出身としても知られるインテリ右腕が、こう言っているというウワサを聞いた。真偽を確かめるこちらの質問に、ハーマンは深くうなずいた。
 「1年目から日本で活躍するのは難しいと思っていた中で、チームに溶け込みやすくしてくれたのは与田さんだ。とても深く尊敬している。いいピッチングのときも悪いピッチングのときも同じ態度で接してくれたし、食事に誘ってもらった。日本になじむ手助けをしてもらったんだ」
 2017年に来日したときの1軍コーチが与田監督だった。昨季は2軍担当だったから、実質1年の付き合いなのだが、寄せる信頼は厚い。先週末の静岡も今回も、試合前に与田監督との再会を懐かしんでいた。
 オープン戦無失点を続けていたハーマンは、8回に炎上した。不運な打球や味方の失策もあったが、伊藤投手コーチがマウンドに行ってからは連続三振で切り抜けた。猛反撃に沸くスタンドを見ながら、2年前の与田コーチならどんな声をかけたのかを想像した。結果が出ないのは選手だけの責任ではない。指導者の喝が、パフォーマンスを向上させると信じられた時代は終わっている。
(渋谷真)

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