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核なき世界、道示さず 首相あいさつに中部の被爆者の声

2022年8月7日 05時05分 (8月7日 05時06分更新)
 「いかに難しかろうとも、核兵器のない世界への道のりを歩みます」。広島に原爆が投下されて七十七年の六日、岸田文雄首相は就任後初めて広島市での平和記念式典に臨み、核廃絶を訴えた。ただ、日本が批准していない核兵器禁止条約には言及せず、中部地方で暮らす被爆者からは落胆する声が目立った。
 平和記念式典に出席した岐阜県原爆被爆者の会の加田弘子会長(86)は、広島市が選挙区の首相として「惨禍を決して繰り返してはならない」と誓った冒頭こそ声に熱を帯びたように感じたが、その後は「核兵器廃絶へ道筋を示すような言葉は見当たらなかった」と振り返った。
 生後九カ月の時に被爆した愛知県原水爆被災者の会理事長の金本弘さん(77)は、首相が「非核三原則の堅持」と明言し、被爆者援護に触れたことは評価したが「核拡散防止条約(NPT)への言及が浅く、核兵器禁止条約についても、もう一歩踏み込んでほしかった」と残念がった。
 広島への原爆投下から三日後の一九四五年八月九日、長崎にも原爆が投下された。一歳の時、長崎市の爆心地近くで被爆した三重県四日市市の坂牧幸子さん(78)は「きれいな言葉を並べるだけではなく、行動で実践してほし...

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